スルターン皇太子殿下日本ご訪問特集号 6


皇太子殿下スピーチ
日本は、わが国にとって大きな通商パートナー

スルターン ビン アブドルアジーズ皇太子殿下
スルターン ビン アブドルアジーズ皇太子殿下 
慈悲深き慈愛あまねくアッラーの御名において

経済同友会 北城恪太郎代表幹事閣下ならびに、親愛なる友人の皆様
皆様に平安が訪れますように。

 私は1960年に初めてこの友好的な国を訪れたときのことを、今でも誇りを持って思い出します。そのとき、日本の皆様には本当に暖かく歓迎していただきました。今日私はサウジアラビア王国の国民ならびに政府の親愛の情と感謝の気持ちを携えて、再びこの美しい国に参りました。

 昨年は、サウジアラビア、日本両国の間に外交関係を樹立してから50周年を祝うことができました。本当にうれしく思っています。この50年間にさまざまなレベルでの行き来があり、両国の関係は幅広い分野で発展を続けてきました。

 今日、両国における賢明なるリーダーシップのもとに、両国関係は重要な発展段階を迎えています。サウジアラビア、日本両国が地域や国際社会で得た特別な立場に根ざした、両国共通の利益のための発展です。まず、サウジアラビア王国ですが、わが国にはイスラーム教のニ大聖地(メッカ・メディナ)があります。イスラーム教の教えを忠実に守るわが国は、テロと闘い、国際社会に平和と安定をもたらすため、常に努力を続けています。それがさまざまな民族、国家と共存していくための唯一の道だからです。

 そして重要な石油供給国であるサウジアラビア王国は、自国の領土内での包括的な発展を目指すだけではなく、石油市場の安定化を通して、世界経済の発展を支えるために努力していかなければならないと信じています。これは、わが国の石油政策の一環でもあります。

 一方、日本は国民の勤勉な努力により、戦争の痛手から立ち直り、世界で最も重要な先進国の一つになり、そればかりか、世界第2位の経済大国になりました。

 両国がこれだけの成果をあげることができたのは、向上心を持ち、勤労意欲を大事にしてきたからにほかなりません。この事実によって、両国ともに、世界の尊敬と高い評価を勝ち取ることができました。しかし、同時に、地域でも、国際社会でも、両国の責任は重くなったわけです。

親愛なる友人の皆様
 日本は、わが国にとっては2番目に大きな通商パートナー国であります。1998年に、当時皇太子であった二大聖地の守護者アブドッラー ビン アブドルアジーズ国王が歴史的な訪日を行って以来、両国の関係は新しい歩みを始めています。この時に、両国は21世紀の戦略的協力文書に署名しました。

 サウジアラビア王国が対日関係を重視しており、日本との特別な通商関係を高く評価している証として、このたび、東京にサウジアラビア商務官事務所の開設を発表できることをうれしく思います。

友人の皆様
 私は、両国の経済協力がさらに幅広い分野で発展することを願っています。2国間協力のもと、両国は石油、石油化学の分野の大規模かつ重要なプロジェクト等に参加して、実力を発揮しています。

最後に、サウジアラビア王国はこれからも、両国にとって有益と思われる相互投資プロジェクトの立ち上げを積極的に行う努力をしていくことを皆様にお約束したいと思います。
 皆様に平安が訪れますように。

(経済団体、日・サ協会共催昼食会に於いて、4月7日) 

両国関係の飛躍と緊密化に期待
経済同友会代表幹事
北城恪太郎 
会場へスルターン皇太子殿下を案内する北城代表幹事
会場へスルターン皇太子殿下を案内する北城代表幹事
 サウディアラビア王国のスルターン ビン アブドルアジーズ アール=サウード皇太子殿下兼国防航空大臣閣下、ご列席の皆様、本日はご多忙の所、日本経済団体連合会、日本商工会議所、日本貿易会、日本サウディアラビア協会、経済同友会の5団体共催歓迎昼食会にご出席を賜り、誠にありがとうございます。ここに共催5団体を代表して厚く御礼申し上げます。

 貴国と我が国は、昨年、国交50周年記念を迎え、両国関係は益々発展しておりますが、このような折に、スルターン皇太子殿下をお迎えできることは、日本の経済界として誠に喜ばしく、訪日を心から歓迎申し上げます。

 サウディ王室と日本の皇室との交流は国交樹立後まもなく開始され、1971年には当時のファイサル国王陛下が訪日されていますが、今回のスルターン殿下訪日におかれましても、天皇陛下、皇太子殿下と会見されて両国間の交流が一層深まったことを大変、喜ばしく感じております。

 さて、貴国では昨年8月に当時のアブドッラー皇太子殿下が第6代国王に即位されました。貴国は、イスラーム アラブ世界の宗教、文化、伝統の中心的存在であることを日本人の多くは認識し敬意を抱いておりますが、新国王陛下の下で、貴国が益々発展し、中東地域を始めとした世界の安定と平和のために貢献されることを念願申し上げます。

 経済面においても、我が国は、貴国との関係を大変重視しております。貴国は、世界最大の原油の埋蔵量と生産量を誇る世界屈指のエネルギー大国ですが、我が国にとっても、貴国は最大の原油輸入国で、昨年の原油輸入の約29%は貴国からに依存しております。我が国の経済発展にとって貴国との関係の維持・発展は極めて重要な課題であると言えます。貴国は、世界経済の安定的発展には、原油の安定的供給、原油価格の安定が重要であることを大変よく理解され、OPEC等の場を通じてご尽力されてきましたが、改めて、この場をお借りして、原油の安定的供給・価格の安定化のために一層ご尽力頂くようお願いしたいと存じます。

 貴国の貿易相手として、我が国は米国に次いで第二位であり、石油精製・化学、電力、水供給分野等への投資が合意されていますが、関連プロジェクトが円滑に進むようご配慮をお願い申し上げます。また、我が国と貴国を含めたGCC(湾岸協力会議)諸国とのFTAや投資協定について協議されておりますが、これら協議が成功裏に進むことを期待します。

 更に、貴国は、昨年11月にWTO加盟が実現したことを踏まえて、通信、保険等への外資開放、民営化等の構成改革を推進していますが、石油や水関連以外の産業分野を含め、今後、一層、両国の経済関係が深まることを期待します。

 さて、我が国の経済状況についてですが、約一月前、日本銀行は5年間続いていた「金融の量的緩和」の解除を決定しました。今回の決定は、日本経済が15年間の長きにわたる停滞から名実ともに脱して、新たな成長軌道に入ったことを示しております。こうした日本経済の今後の成長性に注目して海外からの対日投資が拡大しておりますが、貴国からの対日投資についても拡大することを期待する所です。

 終わりに、今回のスルターン皇太子殿下の訪日が実り多い成果を収められ、友好と信頼に基づく両国関係のさらなる飛躍をもたらす契機となることを心から念願致しまして、私のご挨拶とさせて頂きます。

(経済団体、日・サ協会共催昼食会に於いて、4月7日) 


転載:「日本サウディアラビア協会報」
No.217 June 2006

(2007年5月18日更新)













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