住友化学とサウディアラムコがプラント共同事業基本的合意

覚書に調印する米倉住友化学社長とジュムア・サウディアラムコ社長
覚書に調印する米倉住友化学社長とジュムア・サウディアラムコ社長
 今年の5月、住友化学とサウディアラムコは紅海沿岸のラービグで世界最大規模の石油精製・石油化学プラント建設共同事業の基本的な枠組みを定めた覚書書に締結した。

 投資額は約43億ドル(約5,000億円)と巨大事業である。今後、共同でFS(企業化調査)をすすめ、より正確な投資額を算出するとともに、環境に対する影響を把握する。その結果をもとに、来年9月末には最終的に決定し、工事をスタート、3年後の2008年には完成する予定。

 この事業の契機、目的、抱負等について住友化学の担当者に伺った。


サウディアラムコと合弁事業をすることになった契機は?

 アラムコがラービグの製油所の高度化を検討し、石油精製、石油化学の合併事業を行い、石油化学工業分野にも進出したいと考え、当社を始め世界各国の石油化学メーカーに打診していた。


この合弁事業の目的は?

 当社にとって安価な原料(天然ガス)を安定的に入手できることから、合成樹脂等の市場競争力を持つことができる。サウディアラムコも石油精製のみならず、石油化学に進出することにより、産業を多様化することで雇用の創出を図るとともに、ラービグを東のジュベイルのような工業都市に発展させたい意向がある。

 また、この事業は双方にとってメリットがあるばかりではなく、サウディアラビアの社会、経済の発展にも貢献できる。昔から言われている住友グループの事業精神の考え方「自利利他公私一如」にまさに合致するもので、積極的に進めることを決めた。


この合弁事業の今後の計画は?

 今後FSを通して、より正確な投資額を算出するとともに、環境に対する影響を把握する。その結果をもとに来年9月末を目処に最終意思決定を行い、来年内に着工し、3年の工期を経て2008年後半に完成する見通し。

ラビーグ製油所全景
ラビーグ製油所全景
この合弁事業の現場で働く日本人は何人位になるか? サウディ人の雇用人数は?

 FSの結果を見ないとはっきり言えないが、基本的には従業員の大半はサウディ人となる。


サウディアラビア政府および国民と長年の付き合いになると思うが、先方にとっての意義は?

 サウディアラビアの産業の多様化に貢献するとともに本プロジェクトを通じて雇用の場を提供できればと思う。


この合弁事業が日サ両国関係にどのような影響を与えるか?

 この事業がひとつのきっかけとなり日サ両国関係がより緊密化し、また日本側のエネルギー安定確保に貢献できることを期待する。


最近発生しているサウディ国内のテロはこの合弁事業に影響を与えるか?

 昨今、サウディ政府の施策が功を奏し、治安は安定化の方に向かっているのではないかと思う。パートナーであるサウディアラムコはセキュリティを重視し、55,000人の従業員のうち5,000人がその関係者と聞いている。どんなビジネスにもリスクは伴う。私どもは本プロジェクトの場合、適切な対策をとればリスクはマネージャブルと考えている。


日サ協会会員として協会に何を期待するか?

 2005年は日本サウディアラビア外交樹立50周年の節目の年。日サ協会が果たす友好親善の役割が、経済分野を含むあらゆる面において両国間の関係緊密化を促進することを期待する。



転載:「日本サウディアラビア協会報」
No.213 November2004

(2007年11月16日更新)













日本語トップ | リンクについて | サイトマップ | ヘルプ



2007年 アラブ イスラーム学院