サウディ新発見


サウディアラビアの3日間

夫の仕事に同伴して滞在僅か3日間のリヤード、行動範囲も限られたものでしたが、見せつけられる富と強烈な自然、厳しい戒律など極めて印象深い国への訪問でした。

近代的な空港から広々としたハイウェーを通りリヤードの街中に入るとビル群の中に斬新な形のタワービルが見える。広い敷地の病院や大学もあり、『清潔な街』が第一印象。ブランド物や金製品、香水などが並ぶショッピングビルや市場(スーク)、豊富な品揃えのスーパーマーケットなど、市民生活の豊かさを窺い知ることができる。

新設された競馬場は、広大な敷地に最新の機器を備えたガラス張りの建物、馬場内には青々とした水をたたえた池、植栽には自動散水装置がくまなく張り巡らされている。近くの牧場には回転式散水機の描く丸い牧草地が並び、貴重な水が惜しげもなく使われている。一方、リヤードの郊外に出ると、どこまでも続く大地、砂漠の中へと延びている道路には所々に横転したトラックが乗り捨てられている。一人では生きてゆけないファミリーの絆の強さが必要な自然があった。

さて、旅行前に得た情報では厳しい戒律の数々、特に女性に許されないことが強調されていた。確かに招待されたどの場面でも美しく着飾ったサウディ女性は一人も見受けられなかった。競馬場のファミリー席では他のイスラーム圏出身と思しき女性はかなりいたが顔を隠したサウディの女性はほとんど見ることはできなかった。しかし、私は夫と一緒ではあったが競馬開催中の衆人の前で女人禁制の場所といわれたロイヤルエリア内のパドックに顔を隠さずに入場してしまった。

特別な計らいではあろうが特に大騒ぎにもならず許された。サウディ国内でも女性に対する意識が変りつつあるのではなかろうか。写真撮影も相手が嫌がらなければよいとのことでたくさんカメラに収めた。ホテル内のテレビには多くのチャンネルがあり、洋装の女性姿がいつも出てくるし、ラブシーンらしき場面も見られる。一般家庭でも衛星放送の受信設備が普及しているということで、テレビで見る外人女性の姿や流れる音楽が若い世代に変化をもたらすことは間違いないと思う。私が今回見聞きしたものは、これから急速に変るサウディアラビアの直前の姿のように思えてならなかった。

小池 千香子(日本中央競馬会常務理事 小池 尚明氏夫人)


パドック内で談笑する筆者(中央)と尚明氏(左端)
パドック内で談笑する筆者(中央)と尚明氏(左端)
 

転載:「日本サウディアラビア協会報」
No.209 September2002













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