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ハディースの理解とそれが導くこと |
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1 ハディースの大まかな意味
「アッラーが禁じたことを行ったり、アッラーが命じたことを遅らせたりした者で自分にはそうする意図の無かった者、あるいは忘れていたり強制的にさせられた者は、至高のアッラーの恩恵により、現世で避難されることも無く、来世で問いただされることもない。」
2 このウンマに対するアッラーの恩恵と困難さの除去
このウンマに対する至高のアッラーの恩恵は偉大なものです。他の者にはそれを課したことをこのウンマに対しては軽減して下さいました。イスラエルの民は彼らが目礼されたことを忘れたり、忘れたために過ったりした場合彼らを罰しました。しかしこのイスラームのウンマに関してはクルアーン中のドゥアーで次のように仰せられました。
『アッラーは誰にも、その能力以上のものを負わせられない。(人びとは)自分の稼いだもので(自分を)益し、その稼いだもので(自分を)損う。「主よ、わたしたちがもし忘れたり、過ちを犯すことがあっても、咎めないで下さい。主よ、わたしたち以前の者に負わされたような重荷を、わたしたちに負わせないで下さい。主よ、わたしたちの力でかなわないものを、担わせないで下さい。わたしたちの罪障を消滅なされ、わたしたちを赦し、わたしたちに慈悲を御くだし下さい。あなたこそわたしたちの愛護者であられます。不信心の徒に対し、わたしたちを御助け下さい。」』(アルバカラ章286節)
『かれら(養子)の父(の姓)をもってかれらを呼べ。それがアッラーの御目に最も正しいのである。もしかれらの父(の姓)を知らないなら、信仰におけるあなたがたの兄弟、友ということにするがよい。あなたがたがそれに就いて誤ることがあっても、罪ではない。だがあなたがたの心に悪い意図のある場合は別である。アッラーは覚容にして慈悲深き御方であられる。』(アルアハザーブ章5節)
また至高のアッラーは通常不可能なことは課さず、通常困難や苦難を伴うことを課しませんでした。これはこのウンマが預言者の舌を借りてアッラーの命令に従ったからです。
『天にあり地にある、凡てのものはアッラーの有である。あなたがた自身の中にあるものを、現わしてもまた隠しても、アッラーはそれとあなたがたを清算しておられる。アッラーは、おぼしめしの者を赦し、またおぼしめしの者を罰される。アッラーは凡てのことに全能であられる。使徒は、主から下されたものを信じる、信者たちもまた同じである。(かれらは)皆、アッラーと天使たち、諸啓典と使徒たちを信じる。わたしたちは、使徒たちの誰にも差別をつけない(と言う)。また、かれらは(祈って)言う。「わたしたちは、(教えを)聞き、服従します。主よ、あなたの御赦しを願います。(わたしたちの)帰る所はあなたの御許であります。」 アッラーは誰にも、その能力以上のものを負わせられない。(人びとは)自分の稼いだもので(自分を)益し、その稼いだもので(自分を)損う。「主よ、わたしたちがもし忘れたり、過ちを犯すことがあっても、咎めないで下さい。主よ、わたしたち以前の者に負わされたような重荷を、わたしたちに負わせないで下さい。主よ、わたしたちの力でかなわないものを、担わせないで下さい。わたしたちの罪障を消滅なされ、わたしたちを赦し、わたしたちに慈悲を御くだし下さい。あなたこそわたしたちの愛護者であられます。不信心の徒に対し、わたしたちを御助け下さい。」』(アルバカラ章284−286節)
3 罪に問われないことはすべてではない。
このハディースで述べられている言葉は意図を伴わなかった過ち全てのことが罪に問われないということを意味しますが、このハディース以外のその他のハディースはクルアーンの節がこれがすべての状況に当てはまるわけではないということを示しています。
『信者は信者を殺害してはならない。過失の場合は別であるにしても。過失で信者を殺した者は、1名の信者の奴隷を解放し、且つ(被害者の)家族に対し血の代償を支払え、だがかれらが見逃す場合は別である。もし被害者があなたがたと敵対関係にある民に属し、信者である場合は、1名の信者の奴隷を解放すればよい。またもしかれが、あなたがたと同盟している民に属する場合は、その家族に血の代償を支払ったうえ、1名の信者の奴隷を解放しなければならない。資力のない者は、アッラーからの罪の償いに続けて2ケ月間の斎戒をしなさい。アッラーは全知にして英明であられる。』(アンニサーウ章92節)
4 クルアーンとスンナからの例
* 講義中説明
『信者は信者を殺害してはならない。過失の場合は別であるにしても。過失で信者を殺した者は、1名の信者の奴隷を解放し、且つ(被害者の)家族に対し血の代償を支払え、だがかれらが見逃す場合は別である。もし被害者があなたがたと敵対関係にある民に属し、信者である場合は、1名の信者の奴隷を解放すればよい。またもしかれが、あなたがたと同盟している民に属する場合は、その家族に血の代償を支払ったうえ、1名の信者の奴隷を解放しなければならない。資力のない者は、アッラーからの罪の償いに続けて2ケ月間の斎戒をしなさい。アッラーは全知にして英明であられる。』(アンニサーウ章92節)
『本当にわれはアッラーである。われの外に神はない。だからわれに仕え、われを心に抱いて礼拝の務めを守れ。』(ターハ章14節)
『アッラーを信仰した後、信仰を拒否する者。ただし心に信仰を堅持し、安心大悟している者で強迫された者の場合は別である。不信を表わして満足する者、かれらにはアッラーの激怒が下り、厳しい懲罰があろう。』(アンナフル章106節)
5 過ちと忘れに関する規定に関する詳細
* 講義中説明
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