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ハディースの理解とそれが導くこと |
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1 ムスリム社会の強固さと相互愛
イスラームは人々が愛情をもって暮らすことを目的としています。つまり、公平さがいきわたり、安堵が心に広がり、お互いに協力・連帯するために各々が全員の利益と社会の幸福追求の為に努力するということです。そしてこれは各々が幸せ・安楽・善いものに対して自分に欲することを他人にも望むことによってのみ実現します。その為、預言者(アッラーよ彼に祝福と平安あれ)はこのことを信仰と結び付けました。そしてこの相互愛をムスリムの特徴としました。
2 完全な信仰
完全な信仰とは確固たる心の信仰、そして主であるアッラーへの服従、そして天使たち・啓典・使徒たち・審判の日・運命に関して信じることによって実現します。
このハディースは信仰が魂に根を張るのは、自己中心主義と憎悪・嫌悪と嫉妬から遠ざかった善い人間のみだと言っています。そのような人間は自分に望むことを他人にも望み、悪と害に関して無関係であり、裕福な生活を楽しみ、アッラーの満足を得ます。
この完全な信仰を得るためには…
- 自分にとって好ましい服従行為・ゆるされたよいものを他人にも望み、自分が嫌う罪・悪を相手に対しても嫌うこと。
- もしその者が義務を怠け、悪事をしていたならば、ムスリム兄弟で相手を更生させるよう努力する。
- 人々と公平につき合う
3 ムスリムの高貴さと人道主義
ムスリムはムスリム兄弟たちのみだけではなく、それ以外の人たちへも自分に望む善いことをします。
4 善行をすることにおいて競争することはよいことである。
アルクルアーン アルムタッフィフィーン章26節
『これを熱望する者には熱望させなさい』
(講義ではアブーバクルとウマルの話を例としてあげました。)
5 恵み深い社会は信仰の恩恵のひとつ
預言者のハディースに次のようなものがあります。
「信者たちは相互愛と慈悲において一つの体のようであり、からだの一つの部位に問題があると身体全体に熱が広がるのです。」
6 信仰の無い社会とは自己中心的な社会である。
7 その他、このハディースから学べること
- 友情・愛情を育てることの奨励
- 嫉妬から逃れること→嫉妬は人が自分より上位に立つことを嫌うとともに、時には人が失敗に陥ることを望むからである。
- 信仰は増えたり減ったりする(服従と罪によって)
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