ハディース学習
 

40のハディース(12)
『役立つことを行う』

 

このハディースをアッティルミズィー・イブンマージャ・マーリクが伝承しています。

このハディースの重要性

預言者に常に同行し、預言者の礼儀作法を身につけたアブーフライラは現世と来世の幸福の鍵となる価値のある短い文を私たちに示しました。ですから学者たちが次のように言ったのは真実であると言えるでしょう・・・
「このハディースは預言者の言葉の集大成でもある。」
というのもこのハディースが宗教の半分を占めているからです。宗教とは行うことと避けることであり、この本文は避けることに関して書かれています。

イブン ラジャブ アルハンバリーは「このハディースは礼儀作法の根源である」と言いました。




単語の意味

ミン フスニ イスラーミルマルイ 「完全なイスラームとは」または「信仰の真実の印とは」の意味。アルマルウとは男女の人間を指す。
マー ラー ヤアニーヒ 行動と言葉のうちで宗教と現世のことで重要でないこと。




ハディースの理解とそれが導くこと

1 善い社会の設立

イスラームは社会の平安を目指し人々が愛情と同意の地に暮らすことを目指しています。仲たがいをするためではありません。また個人がこの現世で幸福に暮らすことを目指しています。好き好かれ、親切にし害を与えず、勝利者・利益を得る者となることを目指します。人々の間の多くの諍いは相互による干渉です。とくに関係のないことに関する干渉です。ですからムスリムの真面目さ、そして信仰の真実さの証拠は、関係ないことに関する他人への干渉をさけることです。

 

2 関係ないことを行うのは喪失であり、信仰心の弱さの現れでもある

人間は多くの人々に囲まれてこの世で生きています。ですから多くの私たちを忙しくさせることは様々な人との関係があります。

ムスリムは彼が行う全ての行動に責任があります。そして過ごした全ての時間、話した全ての言葉に責任があります。ですからもし彼を取り囲むすべてのことを行い、関係のないことに干渉した場合にはそれによって行わなければならない義務と責任の行使が疎かになるでしょう。
すると現世でも非難され来世では罰を受けることになります。
これはその者の理解力の弱さの証拠となりますし、預言者が身につけていた礼儀作法を身につけていないことになり、彼のイスラームは口だけのものとなってしまいます。

アナスの伝承によるとあるサハーバが亡くなった時ある男が「天国に行っただろう」と言いました。すると預言者が次のように言いました。「どうやってそれがわかるのか?おそらく彼は自分に関係のないことを話したかもしれないし、減る恐れのないものに関してけちだったかもしれないのだから。」

 

3 関係のないことを避けることは平安と救いの道である。

もしムスリムが彼の義務を理解し責任を認識し自分の現世と来世にとって役立つことに注意した場合彼は多くの余計なものを退けることになります。
その時この世の多くのことは自分に必要ないことで関係ないことだということに気が付くでしょう。そして関係あることを行うことに留まることによって多くの悪と罪から自分を守ることができるのです。

 

4 アッラーによって忙しい心は人間の世の関係ないことから離れている。

あたかも彼を見るようにアッラーを崇拝しているムスリムとアッラーが自分の近くにおられるということを感じている者は、自分に役立つことで忙しくさせ、関係のないことで忙しくなることはなく、またそれは彼の心がアッラーと共にあるという真実の証拠となります。そしてその逆もまた然りで、関係のないことに介入するものは滅びるものたちだということです。

 

5 関係のあることと関係のないこと

人間にとって関係のあること
生きていくために必要なこと(食べ物、飲物、衣服、家など)と来世の為に必要なこと(天国に入るために)。それ以外は関係のないこととみなされます。

関係のないこと
贅沢をすること、食べ物と飲物の種類を増やすこと、政治的な地位を求めること、人から誉められることを求めること。敬虔なムスリムの証拠の一つがこれらのことから遠ざかっていることです。
許可されている行為で現世にとっても来世にとっても利益のないこと、例えば遊び、ふざけることなど。ムスリムはこれらのことを避けたほうがいい、というのもそれは貴重な時間の浪費であり、時間に関して私たちはアッラーから問われるからです。

不必要な言葉を話したが為にハラームの言葉を述べてしまうことがあるので、敬虔なムスリムは無駄な言葉を発しません。

アッティルミズィーの伝承によるとムアーズは次のように言いました。「アッラーの使徒よ、私たちが話すことすべてはアッラーに問われるのですか?」するとアッラーの使徒は言いました。『ムアーズよ、人間が地獄に放り込まれる原因を作るのは彼らの舌(言葉)以外にありません。』

またアッティルミズィーは次のように言いました。

アッラーの使徒は仰りました。『人間の言葉の多くは価値がない、善行を命じること・悪を禁じること・至高のアッラーを唱念すること以外には』

 

 ムスリムの特質は価値あるものに時間を費やしそれ以外の価値のないものから遠ざかることです。

 

 礼儀を正すこと、害が無くとも利益のないことを放置すること。





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2003年 アラブ イスラーム学院