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数学における未知数X
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みなさん、中学校の数学の授業を覚えていますか?その中で、Xという文字を使った2次方程式を学ばれたことと思います。このXの由来について、面白いエピソードがあります。
アラブ・イスラーム世界の数学者アル・フワーリズミーは、2次方程式に2つの根があることを、彼の書物のラテン語訳を通じてヨーロッパ世界に伝えました。アル・フワーリズミーは、彼の書物の中で2次方程式における未知数を、とある単語で示すことを考えつきました。それが、「shay'」(シャイ=とあるもの)という単語です。彼の著作がヨーロッパに伝えられる段階で、「x」を「sh(シ)」と読むスペイン語を通過する際に、shay'の「s」が「x」に置き換えられたといいます。われわれが未知なるものを「x」と呼ぶことには、このような背景があるとされています。
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イスラーム暦
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アラブ諸国やイスラーム圏では、太陽の運行に基づいて制定されている西暦と、月の運行に基づいて制定されているイスラーム暦(ヒジュラ暦)が常に併用されています。その ため、カレンダーや、日刊新聞は両方の暦を記載しています。というのも、どちらの暦も必要だからです。
イスラームでは金曜日の昼は合同礼拝をする重要な1日で(注:安息日としての扱いはありません)、多くのアラブ諸国において週の休日と なっています。土曜日はユダヤ教徒 にとっての安息日、日曜日はキリスト教徒にとっての安息日となっています。欧米や日本など、たいていの国では日曜日が週の休日となっていますが、サウジアラビアを始めとするイスラーム諸国では金曜日が週の休日、そして水曜日から木曜日にかけてが、日本でいう週末にあたります。
一日の礼拝時間は、太陽の動きにより異なります。そのため、ムスリムはその日の日の出時間、日没時間に注意を払います。
一方、ラマダーン月(=断食が行われる月)の始まりや終わり、イスラームの祝祭日、巡礼などは全て月の運行に基づいたイスラーム暦に従います。イスラーム暦は 、太陽の運行に基づいている西暦と比較すると、1年の日数が11日も短 くなっています。そのため、イスラーム暦に基づいて行われるイスラームの各種宗教儀礼は、西暦においては毎年異なる日に行われるのです。
たとえば、ムスリム達が断食を行うラマダーン月がこの何年かの間は秋に来ているとしても【西暦2003年においては、ラマダーン月1日が、10月26日頃にやってくるものと予測されています】、この月の開始は年が経つごとに、11日ずつずれていくのです。つまり、今秋に1ヶ月行われている断食も、やがては夏、そして春に行われることになります。
ハワード・R・ターナー著、久保由儀明訳『図説科学で読むイスラム文化』は、以下のように記述しています。
・・・・・イスラム文明の黎明期において、第二代のカリフのオマルは、預言者ムハンマドがマッカを逃れてメデイナに移住した年(紀元後622年)を元年とする新たな暦法を制定した。それ以降イスラム教徒は、グレゴリオ暦の紀元後(AD)の代わりにヒジュラ暦にもとづいた日付けを使用してきた。・・・・・・・英国がグレゴリオ暦を採用したのが18世紀であったことを考えればイスラム暦の方が先行しているということもできる。
最後に、暦法の換算式を以下のとおり示しています。知っておくと便利です。
西暦を求める場合
西暦=622+(32/33 x イスラーム暦)
イスラーム暦を求める場合
ヒジュラ歴=(33/32) x (西暦−622) |
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