アラブ女性
 

【石油時代後のサウディ女性2】
 

2−就業分野に関して

女性が社会の約2分の1を構成しており、社会発展の重要な要素の一つであることは疑いありません。このため、社会は発展活動のエネルギーとして女性を利用し始めました。多かれ少なかれ、20世紀に入り女性の置かれた立場は非常な変化を遂げ、様々な就業分野や社会における女性の増加が見られるようになりました。

サウディ社会に関して言えば、つい最近…約25年くらい前までの就業分野は男性にほとんど独占されている状態でした。ところが先に述べたように、サウディ政府の女子教育への関心度の高さに伴い、女性の様々な就業分野進出がみられるようになりました。この変化はサウディ社会に現われた最も大きな変化といっても過言ではありません。

アラビア湾岸諸国はその地理的条件から新しい情報や知識を得ることが出来ましたが、それを採り入れなかったのはそれらがイスラームの教えに沿っていなかったという理由によるものでした。ですからここでイスラームの教えに沿った教育計画がなされ実行されることになったのです。イスラームは現実的な宗教ですから、ムスリマ女性の保護と成長・発展を同時に行なうことができたのです。サウディにおける女性の仕事とはイスラーム法にのっとって女性がムスリマとして仕事をしやすい状況のうえに特に行なわれています。そのためサウディアラビア王国では女性が男性と教育や仕事の場で同席することがないように男女にわかれた職場や学部などが存在しています。

サウディ政府は社会発展計画への女性の参加に強い関心を持ち、イスラームの教えとサウディ社会・女性の本質に相応しい職場の提供に力を注ぎました。その一例として政府は少年や女性たちが危険な仕事に就いたり、彼らに悪影響を与える仕事に就くことを禁じました。また日没後に女性が働くことを禁じました。また主に男性の仕事とされている土木業に就くことを禁じました。

また仕事を持つ女性は出産前の4週間と出産後の7週間の休暇を得る権利があり、雇用者はその女性が1年以上働いていた場合出産・育児休暇期間も給与の半分を、また3年以上勤務した者には給与の全額をしなければなりません。また雇用者はこの休暇期間中彼女を解雇することは出来ません。

そのほかにも働く女性たちが休憩時間を過ごすための場所を提供しなければならないことが法律で決められています。これら全てはサウディ政府が働く女性に敬意を示し、女性と男性では肉体的な能力に違いがあるということを認めていることによります。


そのほかにも多くの女性の就業に関する特別な法が制定されましたが、それらはすべて家の中では母や主婦という立場を持つサウディ女性の置かれた状況を考慮してのことでした。

こうした制度の制定によりサウディの職場は大きく分けて3グループに分れました。

1− 女性が専門に行なう仕事:これは女子教育の場における仕事や諸事務所の女性部の仕事で、男性が代わりに行なうことが出来ない仕事です。

2− 女性が行なうことができない仕事:これは軍の仕事や肉体的・精神的・社会的に女性に相応しくないとされる仕事です。

3− 男女ともに行なうことができる仕事:例えば厚生省などの仕事です。これらの仕事に関して、給与・地位などの男女差はありません。(先に挙げた女性に与えられる職場での権利は女性に与えられます。)

このようにしてサウディ政府はイスラームが定めた女性の権利を守るべく宗教的・社会的女性の特質を考慮して女性の権利を守っています。これによりイスラームが定めた家族における重要な女性の仕事と、地上における文明建設の義務の遂行が同時に果たされるようになったのです。

筆者:ラシャー アルマンスーリー
アブドルアジーズ国王大学 生物化学元研究科

                

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