アラブ女性
 

【イスラームにおける女性の教育】
 

この地上において、イスラーム教ほど知識とそれを求めることに関心を持っている宗教はあるのでしょうか。イスラームにおける知識の重要さは非常に高く、預言者ムハンマドに下された最初の啓示も、「知識」に関するものでした。

至高のアッラーはアルアラク章1−5節で仰りました。
『読め、「創造なされる御方、あなたの主の御名において。一凝血から、人間を創られた。」読め、「あなたの主は、最高の尊貴であられ、筆によって(書くことを)教えられた御方。人間に未知なることを教えられた御方である。」』

知識やそれを求めること、その重要性について語る言葉や説は数え切れないほどクルアーンの中にちりばめられています。またアルクルアーンはこの知識を狭義の意味だけではなく、広義の意味で用いています。イスラームにおける「知識」とは宗教的な知識だけではありません。

「ある時、預言者ムハンマドは二つのグループの前を通りかかりました。一番目はアッラーに自分たちの願いを祈願している者たち、二番目は人々に教えているグループでした。すると預言者は言いました。『これらの人々(一番目の)はアッラーに願いが聞き入れられることを求めている。もしアッラーが望めば彼らに与え、また望めば彼らに禁じるだろう。これらの人々(二番目の)に関して言えば、彼らは人々に教えていて、私は教師としてアッラーから送られてきたのだ。』それから二番目のグループのところへ行き、彼らとともに座りました。」

当然のことながら、ここで預言者は「知識=宗教的な知識」とは限定していません。人間社会に役立つ全ての知識がここに含まれます。

イスラームにおける「宗教」とは感情にたよらない知識でもあります。イスラームは私たちに観察・思考を命じ、盲目的な習慣によるものを拒絶しています。知識は同時に宗教ともみなされます。というのもイスラームでは知識を求めることを全てのムスリムの義務としているからです。預言者は言いました。「知識を求めることはすべてのムスリムの義務である。」「ムスリム」という単語はアラビア語で「男性のイスラーム教徒」を意味しますが、女性も宗教的義務を担うことと来世で報奨を得ることに関しては男性と同等ですから、知識を求めることはムスリム男性に義務であるのと同様、ムスリマ(女性のイスラーム教徒)にとっても義務となります。つまりここでは「ムスリム」という単語は男女を含みます。
このようにイスラームは教育に関する女性の権利を男性と同様に決定付けました。これを証明するのが預言者自身が女性の教育に熱心だったということです。預言者が当時女性だけの日を決めて、女性を教育したという伝承が伝わっています。

それだけではなく、イスラームは女性に善く振舞うことも天国への道としました。預言者は次のように言いました。「三人の娘たち、あるいは三人の姉妹たち、また二人の娘たち、あるいは二人の姉妹たちを持つものは彼女たちに対し善く振舞い、彼女たちに関してアッラーを畏れなさい。そうすれば天国にはいるでしょう。」
ここでの「善い振舞い」とは彼女たちを教育し、躾をし、成長させることです。そしてこれらのことは脳に理性を教え、自我を躾る知識なしにはありえません。

女性が学ぶことは二種類に分けられ、一つは各人の義務となる宗教儀礼・信仰・振舞いを正すものが挙げられ、これにより、彼女は家のことを取り仕切ったり、子どもを教育することが上手くなるようになります。そして二つ目は共同体の中の誰かが行なえば自分の義務とはならないものがあり、それには共同体が必要とする医学や看護または文化などが含まれます。

ムスリマ女性たちの間で、世代から世代へと教育の影響は広まり、彼女たちの多くは信条・法学・遺産相続に関する学問・ハディース(預言者の言行録)・アルクルアーンなどの分野で輝かしい成功を収めました。各人の義務以外の分野においても彼女たちによる輝かしい成果は明らかとなっています。

イスラームは女性が教育を受ける権利を認めただけではなく、そのことを軽んじることもありませんでした。むしろ、女性の特質にあった全ての学問を学習することが認められています。教育に関しても男女は平等であり、互いに協力していかなければならないとしています。

このように教育は女性に許可されただけではなく、義務とされました。今こそ私は女性の仕事とムスリム社会の活発な担い手としての女性の役割に関して、皆さんにお話することができると思います。イスラームが女性に教育を義務付けていながら、そこで得た知識を活かして働くことを認めないわけはありません。ということで次回はムスリマ女性の仕事に関して皆さんにお話していきましょう。

筆者:ラシャー アルマンスーリー
アブドルアジーズ国王大学 生物化学元研究科

                

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