中東学生会議
 

【中東から見えてくるものとは】
 

日本・中東学生会議に入るまで、「中東」は見たことのない、未知の「場所」でしかなかった。しかし、今「中東」と聞くと、そこで出会った人たちの顔が一人一人浮かんでくる。彼らと会話し、笑い、共に過ごす中で、確かに「中東」は身近になった。
しかし、私にとって、中東が未知の世界であることに変わりはない。何度足を運んでも、いつも新しい発見と驚きがある。中東には、知れば知るほど、そのものを引きつけて離さない魅力があふれている。

最も印象に残っているのは、やはり3回参加したエジプト会議だ。私たちのカウンターパートは大学で日本語・日本文学を学んでおり、日本に大変興味を持ち、日常会話は日本語で行ったので大変仲良くなることが出来た。エジプト人学生は大変陽気で、踊るのが大好きである。常に自分のお気に入りの曲が入ったテープを持参し、バスの中でも、船の上でも踊り出す。毎年日本人は彼らのテンションに押され気味だが、エジプトのダンスを練習して一緒に踊ったりして、エジプトでは皆いつも笑顔だった。また、エジプト人学生は大変親切であり、彼らが常に私たちを気遣ってくれたからこそ、暑い中体調を崩しながらも会議を乗り切ることが出来たのだと思う。

陽気で親切なのは学生に限らずエジプト人全般に言えることだ。カイロの町は大変活気があり、皆、人と人とのコミュニケーションを大切にしていることが分かる。買い物に行っても、値切ったりして交渉している間に仲良くなることもあった。カイロの町で、何か困っていると、必ず誰かが声をかけ、助けてくれた。そんなとき、日本とエジプトでの人と人との関わり方の違いを実感した。

テレビや新聞で連日報道されているように、中東は様々な問題を抱えている。これまでも、そして現在も、様々な紛争が絶えない。それらの問題は、中東の人々と交流する際も、避けては通れないし、彼らと関わる上で私たちが忘れてはいけないものだと思う。

しかし、どんなマクロな問題を考えるにしても、その大本には、「人間」がいる。そこに住む「人間」を無視して、問題の解決はあり得ない。現地の学生たちとのディスカッション、ホームステイなどを通して、時にはぶつかり合い、涙しながらも、理解し合っていく…そんな「人間」と「人間」の交流という視点をこれからも大切にしていきたい。

執筆:福島ゆい
津田塾大学学芸学部国際関係学科3年

                

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