アラブサッカーに恋して
 

【カタールのアル・アラビFC】
 

カタールのスタジアムは、どれもきれいで新しく、まだ古いままのクラブは、ほとんど改修工事を行っているところです。2006年の12月には、アジアオリンピック・ドーハ2006が予定されていて、競技場として使われるスタジアムには必ず五輪マークが取り付けられています。国内の全てのスポーツ協会の事務所があるオリンピックタワーは、超高層ビルで、遠くからでもてっぺんの五輪マークがよく見えます。
2004年の秋に訪れた、アル・アラビクラブは、スタジアム、クラブハウス共に改修工事中でしたが、現在は9割が完成していて、大理石張りの立派な建物に変わりました。このクラブには、元アルゼンチン代表のガブリエル・バティステゥータ選手が所属していましたが、前季は3試合に出場しただけで、負傷を原因に欠場、そのまま引退してしまいました。昨シーズン、バティは得点王、アラビをリーグ2位まで押し上げましたが、今年は5位止まり。やはり、大スターの不在はチームにとって痛手となったようです。

しかし、バティだけではなく、アラビには他にも素晴らしい選手たちがいます。FWのサイード・アリ選手はカタール代表選手です。2004年12月、カタールがホスト国として行われたガルフカップでも代表として活躍し、チームを優勝に導きました。また、MFのムハンマド・サルミーン選手とラシッド・アルドサリ選手は二人ともバーレーン代表です。サルミーン選手は、3月に埼玉スタジアムで行われた日本代表との試合で、劇的なオウンゴールをしてしまい、日本サポーターの間でも名前を知られるようになりました。

日本での敗戦の直後、自責の念で眼を真っ赤に腫らしたサルミーン選手だったようですが、帰国時には大勢の子供達が空港で彼を出迎え、「サルミーン、バタルン!マフマー、ハサラ!(何があろうと、サルミーンは英雄!)」と書かれたプラカードを掲げて励ましていたそうです。昔、ワールドカップでオウンゴールをしてしまった南米の選手が、帰国時に射殺されてしまった悲しい事件がありましたが、サルミーン選手は“バーレーンサッカー史上最高の選手”と称えられていて、全ての国民から愛されている選手のようです。まだ若いサルミーン選手にとって、日本での失敗が大きな成功への大事な経験になったことは間違いないようです。


執筆:渡邉真由子
フリーライター


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