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【アルハーズィニー】
 

1.出身と学問的背景:

アラブの科学者アルハーズィニーを紹介しましょう。
彼の名はアブドッ=ラフマーン・アブー・ジャアファル・アルハーズィニー。12世紀前半にホラサーンの都市マロー(現在のトルクメニスタン・マリー市にあたる)で活躍した科学者で、当時のペルシャ・セルジューク朝のスルタン、サンジャル・ビン・マリクシャー(西暦1096〜1157年)の下で学問や研究に従事し、1155年に没しました。

しかし彼の生涯についてははっきりしないことが多く、彼と他の学者たちを混同し、彼の業績を他の学者のものとしている誤った説もあります。彼は主に天文学や物理学、力学などの分野で偉大な業績を遺しました。

2.学問的業績:

彼が遺した最も重要な著書は、「知恵の秤」です。この書は近代になってから見出され、自然科学の分野における最初の著書だとされました。特に静水力学に関する記述においてはそれが顕著でした。

「知恵の秤」は最も貴重なアラブの学問書の一つに数えられ、そこには新奇の研究が記されており、アルハーズィニーの天才ぶりが見出せます。

その書の中で彼は、様々な秤についての情報を集めて提示し、極めて微小な単位にいたるまで色々な重量の種類を示しています。そして物体の空気中での重さと水中での重さを量るための計器を発明し、それによって圧力と熱の測定方法をはじめて提示した科学者だと目されています。そしてそれが後に、ヨーロッパの科学者たちの温度計や気圧計などの発明につながりました。

またアルハーズィニーは様々な新しい学問の研究者でもありました。物理学や力学にも力を注ぐ一方で、アルスィンジャーリー天文暦の名で知られる天文表も作成しました。この他にも彼は、星の位置の詳細や空気の重さ、水に浮く物質について、また固体と液体の密度計算、そして引力などについても研究しています。

このようにアルハーズィニーは、多岐にわたる分野においての偉大な科学者であり、人間の生活向上に寄与する多くの発見と重要な研究の成果を遺したのでした。


執筆: サルワ サラーマ

 

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