クルアーン道
 

【調停】
 

至高のアッラーはアルフジュラート章9−10節で仰りました。

『もしも信者が2つに分れて争えば、両者の間を調停しなさい。もしかれらの一方が他方に対して、(一方的に)無法なことをするならば、無法者がアッラーの命令に立ち返るまで戦いなさい。だがかれらが立ち返ったならば、正義と公平を旨としてかれらの間を調停しなさい。本当にアッラーは公正な者を愛される。信者たちは兄弟である。だからあなたがたは兄弟の間の融和を図り、アッラーを畏れなさい。必ずあなたがたは慈悲にあずかるのである。』

このアルクルアーンの節で、至高のアッラーは信者たちの間で争いが起こった場合の模範的な解決法を明らかにしました。それは次の2つの方法によってなされます。

1−争っている者たちを集め、彼らの間を英知とよい忠告で調停する。
2−争っている者たちの片方が調停を受け入れず、もう片方が受け入れる場合、受け入れていない側に多数派に従うよう命じる。

分裂や争いはシャイターン(悪魔)が用いるもっとも危険な武器です。それによって一つにまとまっていた人々の心は離れ離れになり、同胞意識は敵意に姿を変えます。そしてその後、多くの場合は非難されるべき行為や結果をもたらします。

アルクルアーンには信者たちの間にも争いが起こる可能性があるということが書かれています。殺し合いが起こる可能性もあるわけです。ですからこのような場合には、理性と英知を持ち、その件に関して理解している全員に対し、争う者たちを調停する義務が課されてくるのです。

アルブハーリーとムスリムの伝承によると預言者は、断食や礼拝・サダカ(喜捨)よりもよいこととして「争っている者の調停」を挙げました。

この調停の行なわれる範囲は広く、個人・社会・夫婦間の調停にとどまらず、非ムスリムや反乱者などに対しても、また人身事故・金銭問題に関しても行なわれます。

調停は正しい意図で、アッラーの御満悦を求めて行なわれるべきです。自分の欲望を避け、公正に公平に争う者たちの調停をしなければなりません。これはアッラーが公平な者を好まれるためです。
次の預言者のハディースが伝えられています。

「不正を行なう兄弟、または虐げられる兄弟を助けなさい。」
これに対し、このハディースを伝えるアナスが「虐げられる者を助けるのはわかりますが、どのように不正を行う者を助けるのですか?」と訊くと預言者は「彼が不正を行なうのを止めさせることが彼を助けるということだ。」と言いました。

またイスラームで禁じられている「嘘」も両者の間を執り成すためには許されています。預言者は争う者たちの罪深さを明らかにするために次のように言いました。

「天国の門は月曜日と木曜日に開かれる。そしてそこへはアッラーに何ものも配さなかった信者たちの全てが入ることを許される。ただし彼と彼の(宗教上の)兄弟の間に憎悪を持った者は例外である。そして彼ら二人は次のように皆から言われる。この二人が和解するまで見ていようじゃないか。この二人が和解するまで見ていようじゃないか。この二人が和解するまで見ていようじゃないか。」

このように私たちは相手を許すことと和解のために努力しなければなりません。寛大な者とは憎しみを持たず、下品なことをせず、たとえ悪い噂を聞いたとしても相手に言い訳の余地を与えます。また謝罪は悩み・悲しみ・憎しみを消すと言われています。ですからアッラーからの報奨を望む者は敵対者を許し、和解を受け入れます。

至高のアッラーはアッシューラー章40節で次のように仰りました。
『……だが寛容して和解する者に対して、アッラーは報奨をくださる。……』

本当の同胞とは信仰による同胞です。信者たちは宗教によって結ばれた同胞なのですから互いの間に敵意や憎しみが入り込むのを許してはいけません。

執筆:ヌーラ アッダハマシ

                

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