預言者たち
 

【預言者イルヤースとアル・ヤサア】


アッラーは預言者イルヤースをダマスカス西部のバアラバックの民に遣わされま した。イルヤースは彼らにアッラーへの信仰と、偶像崇拝の放棄を呼びかけまし た。彼らは当時、バアルと呼ばれる偶像を崇めていたのです。しかしバアラバッ クの民はイルヤースを嘘つき呼ばわりして迫害しました。アッラーは聖なる書の 中で、イルヤースについてこう仰せられました。

『本当にイルヤースも、使徒であった。
かれがその民にこう言った時を思え。「あなたがたは主を畏れないのですか。
あなたがたはバアルに祈って、最高の創造主(アッラー)を見捨てるのですか。
アッラーこそあなた方の主、昔の父祖たちの主ではないのですか。」
だがかれらはかれ(イルヤース)を嘘つきであるとした。だから必ず(処罰に)臨むであろう。
(彼らの中)敬虔な、アッラーのしもべは別である。
われは後の幾世代に渡り、かれのために(この祝福を)留めた。
「イルヤースに平安あれ。」(と言って)。
このようにわれは、正しい行いをする者に報いる。
本当にかれは信心深いわがしもべであった。』
(聖クルアーン・整列者章123〜132節より)
イルヤースがイスラエルの民に偶像崇拝の放棄と唯一なるアッラーへの崇拝を呼 びかけた時、彼らはそれを拒み、イルヤースの呼びかけに応えませんでした。そ のためイルヤースは主にこう言って祈りました。

「アッラーよ、イスラエルの民は真理を拒絶し、あなたに対して不信仰で、あな た以外のものを崇めるのです。ですからあなたから彼らへの御恵みをお変え下さ い。」

するとアッラーは彼に啓示を下され、「われは彼らの糧をあなたの手によるもの としよう。あなたがそれについて命令を下すのです。」と仰せられました。

そこでイルヤースは、「アッラーよ、彼らに雨を禁じてください。」と言いまし た。そのため雨は3年間彼らに禁じられてとうとう家畜や樹木がみな滅びてしま い、人々はとても困難な時を過ごしました。イルヤースは人々への災いを祈ると 彼らの前から身を隠しました。イルヤースへの糧はそれまで通りもたらされてい たのです。

アル・ヤサアは、イルヤースに従い、彼を信じ、また彼の言葉の真正さと堅固さ を信じた者の一人でした。アル・ヤサアはイルヤースの行くところならどこにで も同行しました。イルヤースは既に年老いており、アル・ヤサアはまだ若者でし た。

その後イルヤースはイスラエルの民にこう言いました。

「あなた方が偶像崇拝を放棄するのならば、私はあなたがたから困難を取り除い て下さるよう、アッラーに祈りましょう。」

それを聞いて彼らは自分たちの偶像や、真理に反する新奇な作り事を放棄しまし た。そこでイルヤースが祈ると、アッラーは彼らから困難を取り除かれてお救い になり、彼らの国は再生したのです。しかしながらそれでも彼らは自分たちの行 いから真理へ帰ろうとはせず、正しい道を行くことはありませんでした。

彼らのその行いを見たイルヤースは、自分が主の御許へ召されるよう祈りまし た。そして主は彼を召し上げられました。

イルヤースが亡くなると、アッラーはアル・ヤサアに啓示を下され、イスラエル の民の間に立ち、彼らを信仰へと呼びかけるよう命じられたのでした。
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*預言者アル・ヤサア
アル・ヤサアは至高なるアッラーの預言者の一人であり、また真理なる主が、そ の物語については語られず、その名を述べて称賛された預言者たちの一人です。 至高なる御方はこう仰せられました。

『またイスマーイールとアル・ヤサアとズ・ル・キフルを思い起せ。かれらは皆 優れた者であった。』(サード章48節)

『またイスマーイール、アル・ヤサア、ユーヌスとルートがいる。われはかれら を、皆世に秀でた者とした。』(家畜章86節)

イルヤースがアッラーの許に召された後、アル・ヤサアは預言者イルヤースの道 に従い、その聖法を守ってアッラーの教えを広めました。

アル・ヤサアの時代にはアッラーの正しい教えに沿わない新奇な作り事や過ちが 横行し、暴虐な王たちが増え、彼らは預言者たちを殺害して信者たちを離散させ ました。

そこでアル・ヤサアは彼らを戒め、アッラーの懲罰について恐れを抱かせようと しましたが、彼らはアル・ヤサアの呼びかけを意に介さなかったのです。

それからアッラーは彼を御自分の許に召され、聖クルアーンの中で語られている ように、ひどく迫害する者たちに彼らを支配させられたのでした。

アル・ヤサアの布教が行われたのはバーニヤースというシャムの町であるという 歴史家たちもいます。バーニヤースの町は今でもあり、アッ=ラーズィキーヤの 近くに位置します。

―アッラーこそ全知であられます―。


執筆:ヌーラ アッダハマシ

                

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