預言者たち
 

【預言者サーリフ】
 

サーリフはサームの子孫のサムードの子孫でアラブ人の預言者でした。サムードはイェメンを捨ててアラビア半島北へ移動したアードの民の出身で、アルハジャル(アルマディーナの北西380Kmに位置する)にいました。そしてアードの民のように山岳地帯に家を建て、裕福な暮らしをしていました。

サーリフは英知ある理性的な人物でした。そしてサムードの民を信仰へと呼びかけ始めました。至高のアッラーは仰せられました。『(われは)サムードの民に、その同胞サーリフを(遣わした)。かれは言った。「わたしの人びとよ、アッラーに仕えなさい。かれのほかに、あなたがたに神はないのである。かれは大地からあなたがたを造化され、そこに住まわせられた。それでかれの赦しを請い願い、悔悟してかれに返れ。本当にわたしの主は、直ぐ近くにおられ、(祈りに)応えられる御方である。』(フード章61節)

すると彼らは拒んで「嘘吐きめ、魔法にかけられた者め。」と言い、サーリフに敵意を剥き出しにし、迫害し始めました。そして証拠となる奇跡を求めました。そして彼らのもとにある巨大な岩を裂けさせ中から巨大な駱駝を出すよう求め、そのラクダが妊娠10ヶ月の臨月で、色は赤く…というように自分たちの望む条件をつきつけました。

サーリフは彼らに言いました。「あなた方が望んだ事が実現したら信仰するという条件で私はアッラーに祈願しよう。」彼らはそれに同意し、人々は集まりました。サーリフがアッラーへの祈願を始めると、彼らの前で奇跡が起こりました。大地は揺れ、岩が裂け、中から彼らが望んだとおりの巨大なラクダが出てきました。それにもかかわらず信仰したのはほんの僅かな者たちで、ほとんどの者たちは不信仰であり続けました。

サーリフは彼らに、ラクダと彼らが1日おきに水を飲む条件を出しました。至高のアッラーは仰せられました。『そしてかれらにラクダと水を分配し、順番に飲むよう伝えなさい。』(月章28節)
ラクダが水を飲む日は、彼らはその乳を搾るのでした。そしてラクダは出産し、子ラクダは母親が何処へ行こうとその後をついて行くのでした。ラクダは1日中水を飲み、それから子ラクダとともに山へと行くのでした。子ラクダはその親に瓜二つで母ラクダの乳は村全体に充分な量でした。

サーリフの民は集まり、私たちは人々がサーリフに追従するのを恐れると言いました。同様に彼らは彼らの羊や鳥や家畜へのラクダによる被害を恐れていました。なぜならラクダは水を飲みに来る時に彼らを威嚇していたからでした。彼らは陰謀を計画し、カダール イブン サーリフ(注:預言者サーリフとは関係ない)という彼らのうち最も凶悪な男とラクダの殺害について同意しました。この男は彼の悪友9人と同意し、子ラクダとともに町にやってくるラクダを待ち構えていました。しかしラクダを見た時に彼らは恐れ、逃げてしまいました。しかし、この凶悪な男だけがラクダに襲い掛かり、ラクダの足を撃ちつけました。するとラクダは倒れ、その場に座りました。子ラクダは山へ逃げました。そこで彼らは子ラクダを追放し、屠りました。そして町の人々は集まり、肉を切り、それに全員が参加しました。サーリフがやって来てそれを見ると彼らに言いました。『3日の間あなたがたの家で(生を)楽しめ。それは偽りのない約束である。』(フード章65節)

サーリフの民のうち不信仰なものたちに3日間が過ぎました。彼らは罰を嘲り、待っていました。そして4日目の未明、まず最初に9人の者に下り、彼らは死にました。そしてサーリフと彼の信仰者たちは出ました。罰が下った日、サムードの民の顔は青ざめました。そして2日目、彼らの顔は真っ赤になりました。3日目に彼らの顔はどす黒くなりました。そして墓を掘り始め、それから様々な形で罰が下りました。地震がやって来て、彼らは足元に崩れ落ちました。それから落雷が起こり始め、それから強風が吹き荒れ、彼らは全員滅びました。そしてアッラーは人々への教訓となるよう、今でも彼らの住居をそのままにしました。それはサーリフの民の町という名で知られ、アラビア半島に存在しています。

そしてサーリフと彼を信じた者たちはパレスチナのラムラという町に行き、サーリフはそこで亡くなりました。

至高のアッラーは仰せられました。『一声(懲罰)が、不義の者を襲った。かれらは翌朝その家の中で附していた。』(フード章67節)


執筆:ヌーラ アッダハマシ


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