預言者ムハンマド伝
 

【従う手引き】
 

ムハンマド(彼に平安あれ)は、1人の人間としては既に亡くなっていますが、預言者として、アル・クルアーンとスンナの形態で彼の死後に遺産を残しています。
彼はアラファートの丘での別れの説教の間に、これら2つの情報源をしっかりと守る事の重要性を強調しています。
人々がそれらをしっかりと守っていれば、彼らは決して道からはぐれる事は無いでしょう。

もしも人々が真剣な気持ちと適切な方法で実行したならば、彼が我々に残した教えは現世で幸せな人生をもたらし、それらを信じた者達は来世で確かな報酬を受け取る事でしょう。

この認識においてイスラームは現世の宗教です。それは人類の現世的な問題に関して第一に注意を払います。来世は現世の単なる続きに過ぎないのです。

人は現世で救われずに、来世で救われる事ができるでしょうか?
最も確かな方法は預言者ムハンマドによって示された道に従う事です。
彼の妻アーイシャ(アッラーが彼女を嘉しますように)が教友達に預言者の日常の品行に関して訪ねられた時、「預言者の品行は、アッラーがムハンマドに説明する権限を与
えたアッラーからの導きであるアル・クルアーンのようであった。」と答えています。

それが、彼の品行が人々の品行の模範であった理由です。
預言者ムハンマドによってもたらされたイスラームは、礼拝、断食、喜捨そして巡礼の様な、精神と慣例的行為を含む宗教ですが、これまで非常に誤解されてきました。
世界の新しい展開のおかげで、イスラームは今、過去の偏狭な見解よりも、より広い見方で捉えられるようになりました。

最新の印刷技術に支えられたムスリム達とノンムスリム達によるイスラームの研究に関する興味の増加は、真の教えと本質的なイスラームの価値に関して世界の目を開き始めています。


経済(専門的知識と見解)

経済発展の分野において、目標は物質的な利得ではなく、人類の繁栄一般です。
イスラームは、人類の世界の2つの相反する側面の隔たりを狭める為に、感覚的局面と物質的局面の調和、個々の需要と社会的需要の調和を維持する事を熱心に勧めます。

アル・クルアーンに次の通り示されています。:
『言ってやるがいい。「アッラーが僕たちに与えられた、かれからの(賜物)や、食料として(与えられた)清浄なものを、誰が禁じたのか。」言ってやるがいい。「これらのものは、現世の信仰する者たちのためのものであり、特に審判の日には完全に信者の専有するものとなる。」…言ってやるがいい。「本当にわたしの主が禁じられたことは、あからさまな、また隠れた淫らな行いや罪、真理や道義に外れた迫害、またアッラーが何の権威をも授けられないものを崇拝すること。またアッラーに就いて、あなたがたが知らないことを語ることである。」』(アル・クルアーン第7章32-33節)

ですから、全ての人々は、控えるように警告された有害で恥ずべき範囲である商売から外れたものであれば、希望する如何なる商売も自由に行う事が出来ます。
もし、この警告を聞かない人々は、苦難に陥ることになるでしょう。
成功する商売の為の必須条件として規定した、あらゆる良い資質は、イスラームで奨励されています。

預言者(彼に平安あれ)自身も、預言者として指名される前は一人の商売人でした。
人々と交渉する時の彼の公正で誠実な品行、また彼が賢明に商売を行う能力は、後に彼に結婚を提案した彼の雇用主、ハディージャの心を彼に向かせました。
彼は、生計を自身の労働で立てていた精励な預言者ダーウード(彼に平安あれ)(デビッド)の精神に従うように、ムスリム達に呼びかけました。
彼はまた、仕事を上手にやっていなければ、ムスリムの信仰は完全ではないと言っています。

預言者(彼に平安あれ)は言いました。:
「もし、あなたが専門分野で無い人に問題を託せば、災いを待つことになります。」
もしも、生産関係で働けば、作り出す製品は、他社或いは他工場の製品に適合しなければなりません。

売れるようにする為には、購入者達の嗜好と彼らの生活水準に適していなければいけません。

これに関して、イスラームは、市場に製品を提供するにあたって、(消費者を)欺むく事の無い様に、と教えを説いています。
その製品の価値に合わない宣伝をすること無く市場に出さなければなりません。
預言者(彼に平安あれ)の生存時代に、彼は、市場で商人が消費者を騙そうとしている場面を何度も見つけました。

預言者(彼に平安あれ)は、彼らに言いました。:
「欺く者は誰でも、我々の仲間ではない。」
(ムスリム、イマーン巻164ページ、アフマドV.3.PP498)

イスラームは、貿易、賃貸、取引売買、契約、そして、世界の商売全般等、経済分野で多くの規定を課しています。また、イスラームで禁止されているのは、ある1人或いは1つのグループが、他人の経費で独占し搾取する事です。



ムハンマド アル・トゥワイジュリー著
「預言者ムハンマド(彼に平安あれ)人類への恩恵」の翻訳より

                

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