クウェイトで考えた
 

【ケイファン女子寮の住人たち】


「とりあえずアラブ人学生と一緒に住むと、アラビア語が話せるようになるから 良い」なんていう留学生がいた。でもこの意見、個人的には馴染めない。やはり 「もっと知りたい」と思うような人でなければ一緒にいても話したいとは思えな いし、相手が英語を話したい場合はどうするのか。ともかくも、人間関係に悩ん でアラビア語の勉強ができなくなるのを恐れた私は、アラブ人ルームメイトを特 に希望しなかった。すると、私の次に到着した韓国人学生の1人が同居人となっ た。彼女は韓国外国語大学アラビア語学科の院生で、大学時代にはヨルダン大で 1年間アラビア語を勉強していたとのこと。現在は、アラビア語を生かして韓国 のエリートが集まる半官半民機関で元気に働いている。

さて、あまり覚えていないが、このケイファン女子寮には150名ほどの学生が いたと思う。彼らはいったいどこから来ているのか? 覚えているものを以下に 挙げてみた。

アジア: 韓国、タイ、台湾、中国、トルコ、日本
欧米: アメリカ、旧ソ連諸国、ドイツ、ハンガリー、ブルガリア、ポーランド、ロシア
アフリカ大陸: アルジェリア、エジプト、エリトリア、セネガル、ナイジェリア
湾岸諸国: オマーン、バハレーン、サウジアラビア、クウェイト(実家が大学から離れすぎているため、寮に住んでいたようだ)

アジアおよび欧米の学生の多くは、アラビア語コースの学生である。アラブ・ア フリカの留学生はそのほとんどが学部生で、クウェイトまたは自分の国から奨学 金をもらって勉強していたようだ。余談だが、湾岸の国では日本のセンター試験 にあたるものがあるようで、コンピュータサイエンスを専攻するオマーン人のと ある学生は、「(試験で)90点以上あればスルタン・カーブース大学(オマーン の国立大学)に行けたんだけれどねぇ。それに足りなかったからクウェイトに来 たの。妹はカタルの大学でフランス語を勉強しているわ」なんて言っていた。ど うも、オマーンでは優秀な学生は国立のカーブース大学、それ以外は他の湾岸の 大学に行くらしい。オマーン以外の湾岸諸国でも同じことがいえるのではない か。

一般に、優秀なアラブ人学生は理系に進む。おそらくその頂点は医学部だろう。 女子寮には1人だけバハレーンの医学部生がいたが、彼女はスッキリとしてたし かに優秀な人だった。また、医学部に進学できるほどではないがそれなりに勉強 ができる人は、理工学部や検査技師などを養成する学部に進む。非アラブ人に英 語やアラビア語で積極的に話しかけてくれたのは、バハレーンの英語学科やマス コミ学科の学生だ。概して、彼女らは真面目で、試験前には一生懸命勉強してい る。しかし、授業で英語の教科書を使っているのに、英亜辞書すら持っていない学生が少なくないのには少々呆れた。ちなみにクウェイト大学は教育レベルに問題があるとのことで、過去に2回ほどユネスコから警告を受けたという凄まじい過去を持っている(まったくどんな大学だ!)

<今週のはーみシュ>
・私が聞いた「コレでルームメイトと仲が悪くなりました」
(ノ≧д≦)ノ 私のモノが少しずつなくなっていくの〜!
(♯`д´)ノ 勉強熱心なのはいいんだけどさ。明かりを早く消して欲しい。
(♯・へ・)ノ ルームメイトの友達がよく部屋に来るのよね。おかげで勉強できない。
(ノ`皿´)ノ 私が部屋でお祈りするときにはその偶像を隠してくれない?
(byサウジアラビア人学生)

ちなみに、「偶像」とはキリスト像でも仏像でもありません。ただのウサギのぬ いぐるみでした。共同生活とはまったく難しいものです。

ハールディーヤキャンパスと筆者
写真は「ハールディーヤキャンパスと筆者」。このキャンパスには立派な図書館や理工系の学部がありました。


執筆:門屋 由紀
アラブ イスラーム学院 研究員

                

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