イスラームQ&A
 

【テロについて】
 

Q2:テロ、または無実の人々の殺害に対するイスラームの立場はどうなのでしょうか?それから現状をどのように解釈しますか?また、捕虜や人質の殺害に対するイスラームの立場はどのようなものなのでしょうか?

A:
まず最初に、イスラームはテロを全面的に拒絶しています。ここで言うテロとは、無実の人々の殺害、あるいは正当な権利なしに人々を殺害することです。イスラームは、私たちの生命を守るためにアッラーのもとから下されました。ですからイスラームは、人々の生命を守るために、様々な制限・制度を設けました。したがって、クルアーンの多くの節の中で、また多くのハディースの中で、イスラームは、このように人々の生命を奪うことに対して非常に強く警告しています。そして、イスラームの中では、この人々の生命の殺害ということを、アッラーへの不信仰あるいは多神教、不信奉の次に重い罪として位置づけています。

クルアーンのアル・フルカーン章ではイスラームを信仰している者たちの状態を次のように説明しています。「信仰する者たちとは、アッラーとともに他の何者をも崇拝しない者、また、アッラーが神聖なものとした生命を殺さないことである」。つまり、ムスリムであるということは、アッラー以外に他の誰をも崇拝しないこと、それから、アッラーが神聖だとした生命の殺害を行わないこと、無益な血を決して流さないこと、だということがわかります。

クルアーンの中には、この世で最初に起きた殺人のことが書かれています。それは、クルアーンのアル・マーイダ章に書かれています。この人類初の殺人というのは、預言者アーダムの子供たち、つまり二人の兄弟の間に起こった殺人でした。そしてクルアーンの中では、この事件に関して正しい情報を伝えなさいと述べられています。この節は非常に長いものですが、要約しますと、この二人の兄弟がまずアッラーに対して犠牲を払ったのですが、兄弟のうちの一人はそれをアッラーから受け入れられ、もう一人は受け入れられなかったという事件でした。そしてそのために殺人が起こったわけですが、この中で最終的に、「このように無比なる人の生命を正当な権利なく殺した者は全人類を殺したようなものである。逆に、生命を生かした者、死にそうな者を生かした者、あるいはそれを生かすために助けた者は、人類すべてを助けたようなものである」と述べられています。これこそが、イスラームの殺人に関する正しい立場であり、要するに、イスラームは無益な血を流すことそして無実の人々の命を奪うことを禁じているのです。

また、ハディースあるいはクルアーンの中にも、ムスリムたちを意図的に殺害した者の魂は永遠の地獄の中にある、というふうに書かれています。また、ムスリム以外の人々の殺害に関しても以下のようなハディースが残されています。それは、「庇護民たちを殺した者は決して天国の香りを嗅ぐことはないだろう」というものです。イスラームでは、天国の香りというものは非常に遠いところからでも嗅ぐことができると言われています。

イスラームの中では、戦争の捕虜を殺すことを禁じています。また、それは預言者のハディースの中にも「戦争で捕虜になった人々は殺されることはない」といったハディースが伝えられています。ですから、無実の人々を殺すこと、人質あるいは戦争捕虜を殺すことはムスリムとしての人格に相応しいものではありません。イスラームではこのようなことを非常に厳しく禁じています。


インタビュアー:ファーティマ佐久間
ゲスト:サアド アルハルビ師


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