アザーンが聞こえる風景
 

【シリア料理】
 

シャーム地方(シリア・レバノン・パレスティナ)の料理は、アラブの中でもたいへん美味しいことで有名です。種類が多いだけでなく、ほかの地域からやってきた日本人たちは「味も洗練されている」とよく言います(私自身は他の地域に行ったことがないので何とも言えませんが…)。

実際、料理・食べることにかける情熱も凄まじいものがあります。特に人を食事に招待している時などは、一日がその客を迎えるための準備で終わってしまうことは珍しいことではありません。ひどい時だと2、3日前から準備を始めることもあるのです。市場(スーク)で新鮮な食材を買い、料理の下ごしらえ、掃除、調理と次々と準備をこなしていきます。

それからアラビア語が聞き取れるようになればすぐわかることですが、女性のほとんどはいつも食べ物のことを話しています。これは本当に驚きです!!

今思い出したのですが、留学生活最後の年にダマスカスではパレスティナ問題に対するアメリカ、イスラエル、世界各国の態度に対するデモが頻繁におこりました。あるデモは、金曜日の合同礼拝が終わった後に始まりました。モスク内で友人たちと話し込んでいた私はモスクから出るタイミングを逃してしまいました。モスクの周りはデモをしている男性たちで溢れていて女性が出て行くのは困難なように思えました。その日、私は合同礼拝後の予定があったので、イライラしながらモスクの出口の階段のところで待っていました。私が舌打ちしながら悪態をついていると、モスク内でサダカ(任意の喜捨)を集めている女性がやってきて、「気を長く持って。」と声をかけてきました。「デモは何時まで続くのかな?」と問い掛けると、「もう少ししたらおさまるでしょ?」との返事。私は心の中でまたまた悪態をつきながら(また知りもしないことを勝手に言って!!)と思っていました。イライラは募るばかりだったので、「もう少しってどのくらいなの?」と聞くと、やはり、「あとちょっとだから、もう少しだけ待って。」と言います。私が半分キレながら、「なんでデモがもうすぐ終わるって知ってるわけ?」と問いただすと、その女性はニコニコしながら「だってもうすぐお昼ご飯の時間でしょ?」と言いました。この答えを聞いたとき思わず私は「ご飯のためにデモを終えるわけ?!だめだよ、もっとちゃんとデモしなきゃ!!」と叫んでしまいました。はぁ〜…本当にあなたたちにとって食べることは重要なのね…と脱力してしまった事件でした。

話を戻しましょう。私はシリア料理のほとんどは美味しいと思っていますが、日本の皆さんがシリアに行った時には是非食べてほしい料理がいくつかあります。それはファッタトゥマクドゥース(ナスとフブズ−パン−を使った料理)とファットゥーシュ(パンを使ったサラダ)です。肉をメインにした料理も美味しいのですが(本当になんでも美味しいんですよ)私はこの二つの料理は胃にももたれないし、99%日本人の口に合うと思います。これから旅行に行かれる方、是非食べてみてください!

そのほかには、メイン料理ではないのですが、ムタッバル(ナスのペースト)、シャワルマ(サンドイッチ)、クーサビラバン(ズッキーニのヨーグルト煮込み)、オージー(グリンピースご飯を春巻きの皮のような薄い生地で包んでオーブンで焼いた物)、ムナッザレ(ナス・ピーマン・トマト・じゃが芋にひき肉を詰めたものをオーブンで焼いた物)…とにかく日本に比べて物価が安いので野菜を大量にとることができます。それからサンドイッチ屋によくあるフレッシュフルーツジュース。栄養の足りない方、是非シリアに行ってみてください!


筆者:ファーティマ佐久間
アラブ・イスラーム学院翻訳・文化講座担当

 

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