十字軍の歴史
 

【十字軍の戦い】


 東京アラブ・イスラーム学院のウェブサイトの読者の皆様、アッサラーム・ア ライクム。そして、ようこそいらっしゃいました。今回は、イスラーム国家史の 中で、その文明を脅かす危険に遭遇したある時代について、一緒に目を通してい きましょう。

 西暦10世紀―ヒジュラ暦4世紀―、イスラーム文明は栄華を極めました。そ の光は世界に広がり、世界の暗黒時代を拭い去りはじめました。
 そしてその翌世紀、イスラーム世界の主要な国々は、ヨーロッパからの攻撃に 遭遇することになりました。その攻撃は、表面的には宗教的なものだとされてい ましたが、実際には植民支配的なもので、その戦いは、「十字軍の戦い」として 知られました。

 この戦いが「十字軍の戦い」と名づけられたのは、ヨーロッパ軍兵士の胸や盾 や軍旗に十字架が描かれたからです。ヨーロッパ軍の指揮官たちが十字架を彼ら の鎧兜のマークにしたのは、その兵士たちがムスリムからキリスト教を守り、援 護するために戦うのだ、という幻想を人々に抱かせるためであり、また、東方の 豊かなイスラーム国家を植民支配したいという欲求を、その鎧兜の下に隠すため でした。

 ムスリムとヨーロッパ人との間に起きたそれらの戦いは、シャム(シリア地 方)の国々や、当時イスラームの要塞であったエジプトをめがけて2世紀近く続 きました。
 当時イスラーム世界が抱えていた弱体化に乗じて、十字軍は当初、彼らの夢や 欲求の一部を実現することができました。しかし、十字軍の攻撃に対するムスリ ムの反応は大きく、イスラーム世界は、自らの信条や歴史や文明を標的にしたこ の大きな危険に対してすばやく覚醒しました。
 そして、十字軍への連続的な勝利をもたらしたアイユーブ朝やマムルーク朝の 手により、イスラーム世界はその団結を再び取り戻したのでした。

 皆さん、次回は十字軍の真の目的についてお話しましょう。それでは、またお 会いする日まで。


筆者:リハーブ・ザハラーン

                

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