正統カリフ伝
 

【正統カリフ時代の社会状況・経済状況】
 

預言者の時代のイスラーム国家は、アラビア半島の住人からのみ成り立っていました。しかし、正統カリフ時代に入り、イスラームによる諸国の開放によりイスラーム国家が拡大すると、イスラーム社会はアラブ人・ペルシャ人・ローマ人・コプト教徒・ベルベル人などの様々な人々の層から成り立つようになりました。

それぞれの出身民族や宗教も異なり、なかにはキリスト教徒や拝火教徒もいました。またそれぞれの仕事も異なり、アラビア半島の住人は遊牧に従事し、定住している者は農業や商業に従事していました。

ムスリムたちはこれらの開放された土地に住み、そこの住民たちと婚姻・仕事を通して、良好な関係を築きました。またこれによりイスラームの教えとアラビア語がその土地で普及しました。これらの者たちのうちイスラームに入信する者たちも出てきました。ムスリムになった者にはムスリムに与えられるものが与えられ、課されるものが課されました。

自分の宗教に留まった者は、わずかな人頭税を払うだけにとどまりました。
これらの者たちのうち貧しい者たちはその税を免除され、さらにそれを受け取る権利があるとみなされた者は、ムスリムであれ、非ムスリムであれ、任意の喜捨をうけとることができました。

 

教育に関して

教育への関心、特に宗教的な学問に関する関心は高まり、モスクは最も重要な教育の場となりました。またウマルの時代には子どもに読み書きを教える「カターティーブ(寺子屋のようなもの)」が開かれました。

特にクルアーンの学習に関してサハーバたちは非常に関心を持ち、アブーバクルは諸部族に子どもたちと女性たちを教育する誓約を結び、ウマルはクルアーン暗記者たちにはより高額の給与を与えました。
また正統カリフたちはスンナ(預言者の慣行・伝承学)や預言者伝にも関心を持ち人々は預言者の戦いについて口にし知識を深めるのでした。

以上、13回にわたって紹介してきたことは正統カリフたちが歩んだ道のほんの一部に過ぎません。彼らがイスラームとムスリムたちのために行なったことに対してアッラーが彼らに善く報いてくださりますように……

ここで紹介したことが、少しでも皆さんのイスラームへの関心と理解を深める原因になることを願っています。


筆者:リハーブ ザハラーン
アラブ イスラーム学院講師

                

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