アラブとの架け橋
 

【サウジアラビア大使夫人による講演会】

サウジアラビア大使夫人による講演会 サウジアラビア大使夫人による講演会


2006年2月17日、NHK放送博物館にてナディア・コッジ サウジアラビ ア大使夫人が講演されました。同夫人は駐日アラブ大使夫人の会会長も務めてい ます。この講演会のタイトルは『世界のことばでアイラブユー』で、大使夫人は サウジアラビアの女性の状況についてお話になりました。

このイベントには約150人の来場者を迎え、ファッションショーやサウジアラ ビア料理の試食なども行われ、大盛況に終わりました。

【サウジアラビア大使夫人 ナディア・コッジ
駐日アラブ大使夫人の会(SWAAJ)会長 講話】

 「本日はアラブ・イスラム、特にサウジアラビアにおける女性について一般的 にお話させていただきます。

 古くよりイスラムは女性に経済的社会的諸権利を与え、それは西洋よりも早 かったのです。イスラム当初より、女性にも遺産相続権、私有財産権が認めら れ、さらには結婚後も夫や家族のためにその私的財産を義務的に分ける必要はな く、その保有と処分の権利が与えられてきました。事実イスラムにおけるビジネ ス・ウーマンの先駆けは、預言者ムハンマド(神の祝福と平安あれ)の妻、ハ ディージャでした。

 サウジアラビアにおける女性には、社会や家庭でも大変重要な役割がありま す。全人口の女性の比率はほぼ半分の50.5%です。つまり女性はサウジアラ ビア社会の半分であり、社会の根幹であります。イスラム教徒の女性の見方とし て、無知で男性と同等の権利がなく機会も与えられていないという風に西洋で言 われているのは、無知から来る誇張された誤解であると言わざるをえません。開 発の進展により、国内における女性のためのあらゆる機会は多方面で増加してい るので、女性の役割が家の中の事柄に限られると考えるのは正しくありません。

 どの国でも本当の資源はその国民と、現在ある資源を生かし社会的繁栄と将来 にわたる世代のために社会を準備する新たな資源を発見し開発して行く能力で しょう。そこで僅か76年前に建国されて以来、国民の教育と健康維持のために サウジアラビアは長期にわたる計画の実行と多大な資源を投与してきました。そ して教育と医療費は無償とし、男女を問わず国民に開発と改革や建設の作業に参 画する機会を確保してきました。

 1960年、サウジアラビア政府は女性教育のための全国的なプログラムを実 施しました。70年代半ばには、全国で約半分ほどの女性が教育を受けていまし たが、現在では96%にも上っています。そして21世紀の当初には、全国2万 6千の小中高校や、13の大学、その他何百もの専門校、訓練センター、技術教 習所などで男女合わせて520万人の学生が在籍し、他方約3,300の保健所 と350以上の病院が運営されるようになりました。

 2003年、サウジアラビア全体の労働力の15%が女性でした。それは約 50万人に当たりますが、彼女らには、例えば男性と同じだけの給与や昇進の機 会が与えられ、他方女性だけの妊娠、出産、子育て休暇なども有給で認められて います。今日ではサウジアラビアの女性は男性と並んで、将来の繁栄建設に向け て同格で働いていると言えるでしょう。また職種も医者、大学教授、教員、看護 婦、技師、経営者、財界人、はては外交分野も含まれます。最近では、外務省に 40人の女性が入省しました。そして遠からず、サウジアラビアからも女性大使 が生まれることでしょうし、その赴任先は日本かもしれませんし、それは私の 末っ子の娘かもしれません。

 2004年、サウジアラビアで女性が経営する会社は、2万2千社に上りまし た。同年、二名の女性がサウジアラビア報道協会の会員に任命されました。また 2005年11月、ジェッダ商工会議所理事会の会員選挙に女性候補が何名か出 ましたが、そのうち二名が選出されました。また東部州や首都リヤードの商工会 議所メンバー選挙に向けて女性経営者達が準備していることもあります。

 よく日本のお母さん方に聞かれることは、サウジアラビアの教育や母親の役割 についてです。もちろん私自身が五人の子供たちの母親だからでしょう。教育の あり方は日本とサウジアラビアは、よく似ています。学校は6・3・3制で、教 科も同じようです。違いは小学校から、男女共学ではないということでしょう。 また朝はたいてい7時に始まり、午前中におやつのための時間を少し設けます が、それはほとんど日本で言う昼食時間に当たります。サウジアラビアでは、 ちゃんとした昼食は二時ごろ家に帰ってからで、時には二時半まで待ってでも家 族全員でいただきます。

 子供の生活ぶりは、私が子供の頃とはかなり様変わりしています。最近はソ ニーの電化製品、コンピューター、バービー人形、アニメ映画などに熱中してい ます。食べ物もマクドナルドなどのファースト・フードが増えました。でもこの ファースト・フードのために少し太り気味ではないでしょうか。私が見るとこ ろ、最近の子供は物知りになりました。

 他方女性の教育機会が増えて、そのお陰で学校、研究所や大学で男女共学のと ころは減りました。最近西洋の研究結果によりますと、男女共学よりも別学の方 が女性の学習効果は高いということです。その方が女性にとってより多くの自由 と集中力が発揮され、側にいる男子学生に気が散る事もないからでしょう。」

(→バックナンバー
(→週刊アラブマガジンのトップ


 
↑UP↑

前に戻る


アラブマガジンへもどる

 

アラビア語カフェ | アラブ イスラーム学院 | サイトマップ | ヘルプ



2006年 アラブ イスラーム学院