アラブとの架け橋
 

【愛・地球博訪問記】

愛・地球博
 

2005年3月29日(火)、世間で何かと話題になっている愛・地球博にさっそく行ってきました。2年半前からアラブ イスラーム学院でアラビア語を学びんでいたことと、以前からアラブ・イスラム諸国の文化に興味があったことから、せっかくのいい機会だと考え、思い切って出かけてみました。「自然の叡智(えいち)」をテーマにした愛知万博とはいったいどんなものかという期待と、一方でいろいろ批判的な意見もよく耳にしていたことから、期待はずれだったらどうしようかという不安もいっぱいありました。

が、見終わってから考えてみると、これがけっこうおもしろく、楽しかったです。それにアラビア語が少しでも話せるっていいものだなあ、と実感しました。
出発する前は、愛・地球博は空いていて、ガラガラだという情報があったので、ゆっくり行って帰って来られるだろうと油断したのが、大きな間違いでした。

JR新横浜駅から新幹線のぞみ号(6時46分発)に乗って約1時間半、JR名古屋駅に着きました。さらに万博会場のある万博八草駅まで行くには、直通列車に乗り換えねばなりません。そこまではよかったのですが、8時20分頃に乗った列車車内は、都会の平日の朝のラッシュ時のように満員でした。それもサラリーマン風の人はほとんどおらず、家族連れや、学生、外国人など子供から年配のひとたちまで、人であふれていました。もちろんシートには座れず、40分ちかく立ちっぱなし。これはけっこう辛かったです。こんなに人が多かったのは、たまたま学校の春休みに入って間もなかったことと、お天気が良くて比較的暖かだったためだと思われます。

万博八草駅につき、そこからさらにリニモ(磁気で浮いて走る静かで環境にやさしいリニアモーターカー)か、シャトルバスに乗って長久手会場に行くことになっています。万博八草駅到着が9時すぎだったのですが、その時、すでにリニモは15分待ちの状態でした。ただ、リニモのプラットホーム自体が小さいので、そこで待つのではなく、プラットホームにたどりつくまで迷路のような道を歩かされ、時間稼ぎをするといったものです。やっとのことでたどり着いて、乗車したリニモ内も満員。身動きできませんでした。(乗車時間は5分くらいです。)一方、シャトルバスは待ち時間がなかったようで、道路の混み具合にもよりますが、行きはシャトルバスがいいかもしれません。

9時半頃、到着した長久手会場北ゲート前は来場者の長蛇の列ができていました。もともと人混みが苦手なのと、ひたすら「待つ」のが嫌で、このときばかりはほんとうに帰りたくなりました。ゲートをくぐる前に手荷物検査があり、かばんの中をチェックされます。その時点でペットボトルなどは持ち込めないようになっています。この手荷物検査のために30分以上ならんだ後、やっとゲートをくぐり抜けられました。アラブ諸国のパビリオンがあるグローバル・コモンのほかに、トヨタ館がみたかったので、整理券をもらおうと、スタッフにたずねたところが、もうすでに配布終了となっていました。朝10時ちょっとすぎのことでした。次回の配布予定は午後2時半ころだったのですが、それより1〜2時間早く来て待っていなければならないらしく、整理券をもらうために時間を費やすのは面倒なこともあり、あっさりあきらめグローバル・コモン一本に目標を定め、見て回ることにしました。

北ゲートに一番近いグローバル・コモン1は、アラブ イスラーム学院の本校のあるサウジアラビアのグローバルハウスの在る所です。サウジアラビア館の内容は非常に盛り沢山で、サウジの歴史、石油の発掘、自然の保護、環境保全の取り組み、教育、医療、女性の社会進出などが、上手くまとめて紹介されていました。詳しいことは次回にご紹介したいと思います。入ってすぐ、サウジアラビア人に「アッサラーム・アライクム」と話しかけると、にっこり笑って「ワアライクム・アッサラーム、アハラン・ワ・サハラン(ようこそ)」と返事してもらえました。調子にのってさらに話しかけると、「どうしてアラビア語がはなせるんだ。」と反対にびっくりされ、学院でアラビア語を学んでいるという話と、簡単な単語の会話だけで非常に喜ばれてしまいました。資料ももらえてラッキーでした。

サウジアラビア館
サウジアラビア館

余談ですが、夕方以降、人がまばらになったときに行くと、サウジアラビア人の皆さん、会話の相手をしてくださいますよ。これがけっこうおもしろかったです。

カタール館での音楽演奏
カタール館での音楽演奏

その他、グローバル・コモン1にはアラブ諸国では、イエメン館、カタール館があります。イエメン館はまだ、未完成で31日から入館可能になるそうです。カタール館では環境保全のテーマのほか、アラブ音楽の演奏も行われており、へナの体験コーナーも人気がありました。10日間くらいおちないそうです。

グローバル・コモン間の移動は徒歩の他にグローバル・トラムと自転車タクシーがあります。料金はかかりますが、一度乗ってみると楽しいかも。ただし、歩くほうが早い場合があるのであしからず。

グローバル・トラム   自転車タクシー
グローバル・トラム   自転車タクシー

グローバル・コモン3はチュニジア館、ヨルダン館、モロッコ館があり、リビア館は準備中でした。ヨルダン館では、スタッフのヨルダン人女性と話すことができ、メールアドレスを交換したり、アラビアコーヒーをご馳走になったりしました。これもアラビア語がカタコトでも話せたおかげです。

グローバル・トラム
チュニジア館
チュニジアのお菓子を売っているところ

モロッコ館  
モロッコ館   ヨルダン館

グローバル・コモン5はエジプト館とアフリカ共同館のなかにスーダン共和国、ジブチ共和国、モーリタニア・イスラム共和国などを見て回りました。エジプト館のみ待ち時間5分でしたが、そのほかはすべて待ち時間なく見て回れました。スーダン共和国のコーナーにはスーダンからこの愛知万博のために、ハルツーム大学の女子学生が訪日していました。きれいなアラビア語フスハーで丁寧にわかりやすく展示の説明をしてくれました。

エジプト館入口   アフリカ共同館スーダン
エジプト館入口   アフリカ共同館スーダン

アラブ諸国以外には東南アジアのイスラム諸国のグローバル・ハウスにも行きました。

インドネシア館入口
インドネシア館入口

マレーシア館、インドネシア館、ブルネイ・ダルサラーム館など見て回りました。インドネシア館を見に行ったとき(PM3時頃)にちょうどジャワ島の民族舞踊が行われていました。このように時間がうまくあえば、各グローバル・ハウス内で音楽の生演奏や民族舞踊を見ることができます。中国館では胡弓などの生演奏が聞けます。その他会場のいたるところに設置されたステージでは、タイやトンガなどいろいろな国の民族舞踊が見れます。

長久手会場は広くて、疲れたら腰かけられる場所はたくさんあります。しかし、ほとんどがオープンなので、お天気のことも考えて雨具は必携です。あと、日陰や午後になって日が翳ってくると急に寒くなるので、防寒対策はなにか考えておいたほうがよいようです。食事をする所はオープンスペースが多く、冷たい風のふくテーブルで食べるのは結構つらかったです。グローバル・ハウス内にもレストランはありますが、人気のあるレストランには早めにいくほうが良いでしょう。

サウジアラビア館

サウジアラビア館 
一人の男と女から人をつくり、種族と部族に分けた。これはあなたがたを互いに知り合うようにさせるためである。

最後に、一人旅(日帰りですが)だったので、不安もたくさんあったのですが、何を見るのか目的を持って行ったのがよかったのだと思います。それにアラブ諸国の人たちと出会え、言葉をかわし、日本にいながらにして、“アラブ”に触れられたのは非常にいい思い出になりました。サウジ館でスクリーンに映しだされたコーランの1節が心に残りました。そしてなんといってもやはり、正則アラビア語がほとんどのグローバル・ハウスで通用したのは驚きでした。おかげで、もっとアラビア語勉強しようと思いました。




山本ゆみ
アラブ イスラーム学院卒業生

                

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