アラビア書籍と日本
 

【文学】
 

旅行者のための会話集から基礎的な文法教本など日本語学習用の本です。

・ 方丈記:日本の出家者の手記
・ 古事記:古代事象の記録、そして日本の聖なる書
・ 日本の知恵 厳選日本昔話
・ 俳句:日本の詩

★アラブ イスラーム学院図書室で閲覧できます。


*本のタイトル:

方丈記:日本の出家者の手記

هوجوكي، يوميات راهب ياباني

تأليف: كامونو  تشوميه
ترجمة، تحقيق: عادل أمين

アラブ イスラーム学院図書室で閲覧できます。


*本書の紹介:
方丈記は、中世文学に属する古典作品の一つです。日本では鎌倉時代以降に始まった随筆文学の中で、3大随筆の一つと目されています。方丈記は、作者が小さな庵の中で、花や鳥、風や月といった自然における日々の喜びを記しただけのものではないということを明確にしておかなければなりません。方丈記は、そのような特徴によって日本文学に今日まで名を残す古典の名作とされているのでは決してないのです。

本書で描写されている都の姿は詳細で生々しく、殊に最初の部分では、まるで都の町が地獄のように描かれており、読者に深い印象を与え、その心を捕えます。
冒頭では暴風に見舞われた通りの恐ろしい光景が描かれ、それから水辺も陸も覆い尽くし、何千もの命を奪う火山噴火を、次に旱魃と飢饉などの悲惨な自然災害が描かれます。
しかもそんな数々の災難の中で、人々は、受け容れがたい遷都という突然の決定にも衝撃を受けるのです。

方丈記に見られるこれらの出来事は生々しい記録であり、日本史の生きた材料として残るべきものです。人々が度重なる災害に苦しみ、悲しく死んでいく様子を、鴨長明はこれ以上ないほどの緻密さで描いたのでした。


*本のタイトル:

古事記:古代事象の記録、そして日本の聖なる書

الكوجيكي:وقائع الأشياء القديمة، الكتاب الياباني المقدس

ترجمة، تحقيق: محد عضيمة

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*本書の紹介:
古事記は世界的遺産です。そこには歴史、神話、詩歌、男女両性の特質、戦い、不思議な物語、そして神々とその子孫たちなどについての記述があります。
古事記の魂と骨子は、当初から現在に至るまで日本に生きており、陽の出ずる国の岸辺にたどり着いた近代の魂と争い合うことなく共存しているのです。

古事記は日本文化において基本的な、あるいは最も重要な要素であり、その深遠の礎です。たとえさまざまな理由で天皇が施政においてそれだけ大きな役割を持たないとしても、古事記の重要な教えは、神性の玉座―神々の島国の玉座―を抱く歴代神代天皇たちの歴史伝承なのです。

特別な意味を持つ古事記の物語は、かつて大学以前の教育課程の教科書に導入されていましたし、古事記の中でも特に教育的な物語は、天皇や大きな権力を持つ天皇に近い人物にまつわるものなのです。

古事記は、そのすべてが、古代から現代までの日本列島と歴代天皇たちの神聖なるルーツを証明するために書かれたものです。それは大和魂を大切にすることを求めるものであり、そのために強いて他の書籍とともに人々の間で広められたのです。

しかしながら、その魂とは一体なんでしょうか?物語の中に、それに対してすぐはっきりと答えられるような断定的な表現はありません。
けれども読者はその糸口を見つけ、ひいては歴史的、政治的、民族的、宗教的、国家的要素や、また全体的、個人的要素が入り組んだそれらの物語や神話の中に散りばめられたその答えを見つけることでしょう。そしてそのすべてが、天皇支配の枠の中にあるのです。


*本のタイトル:

日本の知恵 厳選日本昔話

حكمة اليابان: مختارات من القصص الياباني القديم

ترجمة، تحقيق: بكر عبد المنعم

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*本書の紹介:
この日本昔話集は、何千年も昔から今日まで日本人が語り継いでいるものです。
言い伝えの細かい部分に多少の違いがあっても、これらの物語を暗記していない日本人はいないのではないかと思います。

日本昔話は、過去も現在も、日本人の知恵や考え方、またその思考回路の重要な一端を作り上げています。

厳選日本昔話を我々の美しい言語に移すことで、私は自分の国の人々に日本の偉大さの大切な側面を紹介するという仕事に、たとえわずかな部分にせよ、参加することができたのです。


*本のタイトル:

俳句:日本の詩

هايكو، شعر ياباني

ترجمة، تحقيق: صلاح صلاح


*本書の紹介:
俳句は、3つの節が5・7・5に並べられた17音節から成る詩の一種であり、現代日本においてもなお幅広い人気がある、日本の伝統的詩歌の形式です。
19世紀末に、正岡子規(訳者注:1867−1902)が初めて一般的に俳句の名前を使い始めました。彼は独立した新しい詩歌の形式として俳句の礎を提示し、彼の作品は、一見すると簡素に見え、リズムや韻律にしばられないその作風と、禅哲学の観点なしには理解できない哲学的内容によって傑出していました。

そして1929年までには、高浜虚子(1874−1959)が最も有名な俳人として名を上げ、俳句雑誌ホトトギスは、水原秋桜子(みずはら・しゅうおうし、1892−1981)や山口誓子(やまぐち・せいし、1910−1994)といった多くの俳人たちの拠り所となりました。
1930年代になると日本は戦争へと向うようになり、政府は俳人たちに対し、国粋主義の作品を作って戦争努力を支えるよう命じました。そのため歌人たちの仕事は国家権力の支配下に置かれ、それによって俳句の発展は遠ざかり、その方向は別のものへとなっていったのです。

本書には、俳句の形をとった詩歌のアラビア語訳が含まれています。それらの俳句によって、読者の皆さんは新旧両時代の主要な俳人たちの真の価値を見出すことでしょう。




週刊アラブマガジン編集部


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