3.アッラーが人間とジン(2)を創造なされた目的
頭脳明晰な読者よ、アッラーがあなたを創造なされ、あなたのラッブ(主)であられることを知ったならば、アッラーはあなたをいい加減に創造なされたのではなく、アッラーをイバーダ(崇拝)するためにあなたを創造なされたことを知らなければなりません。次のアーヤがそれを証明しています。
((وَذَكِّرْ فَإِنَّ الذِّكْرَى تَنفَعُ الْمُؤْمِنِينَ 55 وَمَا خَلَقْتُ الْجِنَّ وَالْإِنسَ إِلَّا لِيَعْبُدُونِ 56 مَا أُرِيدُ مِنْهُم مِّن رِّزْقٍ وَمَا أُرِيدُ أَن يُطْعِمُونِ 57 إِنَّ اللَّهَ هُوَ الرَّزَّاقُ ذُو الْقُوَّةِ الْمَتِينُ))
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われがジンと人間を創造したのはわれを崇拝するためである。*われはかれらにリズク(糧)を求めたり、かれらから食餌を授けられることを求めたりしない。*本当にアッラーこそラッザーク(糧主)でもあられ、また強固な力の主でもあられる。(Q51/56ー58) |
アーヤの意味 最初のアーヤでアッラーフ・タアーラーはご自身ジンと人間を、アッラーのみを崇拝するために創造なされたことをお伝えなされました。ご自身こそが糧の主であられるお方であるので、アッラーは僕からは何も必要とせず、また糧も求めておらず、食餌を授けられたりすることも求めていないことが最初のアーヤと次のアーヤで伝えられています。人間やその他のものに与えられる糧はご自身のみ許にしか存在していないのです。ご自身こそ雨を降らせ大地から多くの糧を産出されるお方なのであられます。
地上の他の理性を持っていない被造物については、これらは人間のために創造されたとアッラーフ・タアーラーはお伝えになっています。そしてそれは人間がアッラーのシャリーア(法)にそってこれらの被造物とかかわらせるためなのです。宇宙に存在するすべての被造物や法則は人間のために創造されたものです。
これらはアル・クルアーンの中で明らかにされている英知としてアッラーフ・タアーラーが人間に授けられたもので、イスラーム法学のウラマー(学者達)がその努力によってそれぞれの能力に応じて知っている分野です。寿命や糧や人生の違いは頭脳明晰な人間を試すためにアッラーの許しをもって授けられる報いの結果なのです。
アッラーのカダル(定命)に満足し服従しアッラーを満足させる仕事に精を出す者にはアッラーからの満足とドゥンヤー(現世)と死後のアーヒラ(来世)における幸福が与えられるのです。アッラーのカダルに満足せず、アッラーに身を委ねず服従しない者にはドゥンヤー(現世)とアーヒラ(来世)においてアッラーからの怒りと苦痛しかないのです。アッラーに満足を尋ね、アッラーの怒りからアッラーにご加護を乞いましょう。
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