トップ | イスラーム研究1 | イスラーム研究2 | イスラームと女性 | イスラーム世界とキリスト教 | イスラームと教育
 
イスラーム研究その2


بسم الله الرحمن الرحيم


慈悲あまねき慈悲深きアッラーのみ名において
 

訳者前書き

万有の主アッラーに讃えあれ。その忠実な使徒のムハンマド・ブン・アブドゥッラー及びその一族とサハーバ(教友達)とその追従者すべてに祝福と平安あれ。

サウジアラビア・アルイマーム大学付属アラビック・イスラミック・インスティテュート東京分校のアルイマーム・アフマド・ブン・アリー・アルフレイフィー校長先生より『ディーヌ・ル・ハック(真理の教え)』の邦訳を依頼され本書の翻訳を引き受けたしだいです。このたびここに本訳書を発刊出来ましたことをひとえにアッラーフ・タアーラーのおかげであると感謝いたしています。アル・ハムド・リッラー。

本書の表題はアラビア語原文では『ディーヌ・ル・ハック』と題していますが、この言葉はアル・クルアーンでは4回出てきています。この意味は『日亜対訳注解聖クルアーン』では「真理の教え」(Q9/29、33)、「真実な教え」(Q48/28)、「真実の宗教」(Q61/9)とあり、いずれもイスラームを意味しています。本書の邦訳では一貫して『ディーヌ・ル・ハック(真理の教え)』としました。

ディーンという言葉はよく宗教と訳されますが、必ずしもそう訳しきれない場合がかなりあります。イスラームは日本語で言う宗教という言葉にあてはまらない要素がかなりあります。アッラーフ・タアーラーはディーンについて次のように定義づけています。

(( إن الدين عند الله الإسلام ))
アッラーのみ許にあるディーン(教え)こそイスラームである。(Q3/19)

このようにイスラームではディーンとはアッラーフ・タアーラーから啓示されたアッラーの教えのことを意味し、後世人の手によって修正改竄あるいは創始された宗教を元来ディーンといわないことは上述のアル・クルアーンのアーヤ(節)からも明かです。従って、『日亜対訳注解聖クルアーン』でも上述のアーヤにあるディーンという意味を「教え」としていることからも、本翻訳でも「ディーン(教え)」としておきました。

本書はムスリムでない人を対象にしてはいますが、ムスリムにとってもイスラームを再確認する意味でもたいへん有益な本であるということはいうまでもありません。アル・クルアーン第47章アーヤ19にもあるようにイスラームのイーマーン(信仰)を深めるにはまず知ることです。ムスリムは生涯を通じてアッラーの教え即ち『ディーヌ・ル・ハック(真理の教え)』を学ぶことが義務づけられています。またディーン(教えは)はアル・クルアーン第2章アーヤ132にもあるように、相続されなければならないことはいうまでもありません。今までこの種に関するムスリム学者の手による邦文書はすくなかっただけに、ディーヌ・ル・ハック(真理の教え)を探し求めている方々にとって、本書が少しでもイスラームの正しい理解に寄与したならば、訳者として望外の喜びです。

本書には初学者にとって分かりにくいところもあるでしょうが、そういうところは訳註を入れて分かりやすくしたつもりです。また、よりイスラームの考え方を明確にさせるためにも原語をカタカナ表記にし、括弧内に邦訳をつけました。逆にした箇所もいくつかあります。

本翻訳では、頻繁によく出てくる下記の言葉はその都度邦訳を載せず、そのかわり意味をまとめてここに載せておきます。この点お断りしておきます。

アッラーフ・タアーラー:至高なるアッラー。
アッラーフ・スブハーナ:完全無欠なアッラー。
アッラーフ・スブハーナフ・ワ・タアーラー:完全無欠な至高なるアッラー。
ラスールッラー:使徒。多くの場合ムハンマドを指します。
ラスールッラーヒ、サッラッラーフ・アライヒ・ワ・サッラム:使徒、アッラーよかれに祝福と平安あれ。多くはムハンマドを指します。「サッラッラーフ・アライヒ・ワ・サッラム」は「アライヒッサラート・ワッサラーム」ともいいます。
ナビー:預言者。
アンナビーユ、サッラッラーフ・アライヒ・ワ・サッラム:預言者、アッラーよかれに祝福と平安あれ。多くはムハンマドを指します。
ラディヤッラーフ・アンフ:かれにアッラーのご満悦あれ。ムハンマドと苦楽を共にしたサハーバ(教友達)と呼ばれている人達に与えられている賛辞。名前の後に付されていうことが多い。女性の場合は最後のところが「アンハー」となり、男性複数の場合「アンフム」、その女性の場合は「アンフンナ」、男性女性双数の場合は「アンフマー」となります。

(Q/)は(Qur-aanスーラ番号/アーヤ番号)を意味します。スーラとはアル・クルアーンの章のことで、アーヤとはここではアル・クルアーンの節を意味します。また、アーヤにはアッラーの印即ち奇跡という意味もあります。アル・クルアーンの意味を補充するために[ ]をもちいて表記しました。

本書の翻訳にあたり何箇所かにつきましてはアラビック・イスラミック・インスティテュート東京分校のアルフレイフィー師に御教授を仰ぎました。また、本書の英訳も参考にいたしました。アル・クルアーン及びハディースの原文に関しましてもアルフレイフィー師に見ていただきました。邦文の訳文に関しましては妻にも協力を得ました。その他本翻訳にあたりサウジアラビア留学生からも励ましを得ました。これらすべての方々にアッラーフ・タアーラーからの祝福がありますようお祈りいたしています。筆者にとっても本書の邦訳を通し大いに勉強となりアッラーフ・タアーラーに感謝いたしています。

なお、本文に翻訳上の誤りなどがありました場合は、すべて訳者の浅学非才のため生じたもので、訳者一人の責任として次回の改訂の機会に訂正したいと願っています。

最後に本書の翻訳が少しでも役立てば幸いです。わたしたちにアッラーからの導きがありますよう。

訳 者
アシュラフ安井


 














日本語トップ | リンクについて | サイトマップ | ヘルプ



2004年 アラブ イスラーム学院