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イスラーム研究その2


第3章 真理の教え『イスラーム』を知る
 

4.イーマーン(信仰)

信仰の柱(1) アッラーフ・タアーラーはムスリムにアッラーとその使徒とイスラームの基盤の信仰に加えて、諸天使(2)(マラーイカ)と各使徒達に啓示されアル・クルアーンに網羅された 諸啓典(3)(クトゥブ)を信仰するよう命じられています。アル・クルアーンはこれら諸啓典の最後のもので、これらの諸啓典はアル・クルアーンの啓示によって再啓示され封印されました。また、最初の使徒から最後の使徒ムハンマドにいたるすべての使徒(サッラッラーフ・アライヒム・ワ・サッラム)を信仰することです。なぜならかれらの啓示は1つであるからです。かれらの教えは1つで、それはイスラーム(1)です。啓示の主体は全宇宙のラッブ(主)である唯一無二のアッラーのほか存在しません。ムスリムはアル・クルアーンの中でアッラーが述べられているルスル(諸使徒)は過去の諸ウンマに遣わされたアッラーの使徒達であることを信仰しなければなりませんし、ムハンマドはかれらの封印であり全人類へ遣わされたアッラーの使徒であるということを信仰しなければなりません。かれの勅命後、人々はユダヤ教徒やキリスト教徒及びそれ以外のすべての宗教に属する人々に至るまで、すべてかれのウンマに属するということを信仰しなければなりません。地上に存在するすべてはムハンマドのウンマでアッラーの許しをもってかれの追従者に従わなければならないからです。

ムーサーやイーサーをはじめまた他の使徒達は、ムハンマドに従わずイスラームに入らない人々とは無縁であります。ムスリムはすべての使徒達を信仰し、かれら使徒達に従わなければならないからです。ムハンマドを信仰せずに従わずイスラームに入らない者はすべての使徒を認めない不信仰な人達(カーフィル)で、かれらは使徒達を嘘吐き呼ばわりしている者達です。たとえかれらたちが使徒のひとりでも従っていると主張したとしても、彼らは不信仰な人達です。この点についてのアッラーフ・タアーラーのみ言葉による証明は既に第2章で述べておきましたのでそれを参照して下さい。使徒(ラスールッラーヒ、サッラッラーフ・アライヒ・ワ・サッラム)は下記のハディースでこのことを指摘されています。次のようなハディースが伝えられています。

قال رسول الله : (( و الذي نفسي بيده لا يسمع بي أحد من هذه الأمة يهودي أو نصراني ثم يموت و لم يؤمن بالذي أرسلت به إلا كان من أصحاب النار))

使徒(ラスールッラーヒ、サッラッラーフ・アライヒ・ワ・サッラム)はおっしゃいました。『わが身をみ手に委ねられたお方に誓って、このウンマのひとりとしてユダヤ教徒であろうとキリスト教徒であろうと私のことを聞く者は誰もいないであろう。そして、ナール(業火)の徒となること以外には、私に遣わされた[啓示]を信じることなく死ぬであろう。』(ムスリム)

ムスリムは死後のバース(復活)とヒサーブ(清算)とジャザー(報い)とジャンナ(楽園)とナール(業火)を信じなければなりません。また、アッラーフ・タアーラーからのカダル(定命)をも信じなければなりません。

カダル(定命)の信仰の意味 ムスリムはアッラーフ・タアーラーが既にありとあらゆることを知り尽くされ、天地が創造される前に僕達の行動を知り尽くされていらっしゃったことを信じています。このことについてはアッラーのみ許にある天板(アッラウフ・ル・マフフーズ)に記録されています。ムスリムはアッラーが望まれることをアッラーはなされ、望まれないことはなされないということを知っています。アッラーフ・タアーラーはアッラーに服従するために僕を創造なされ、このことをはっきりと明らかにされ、アッラーへの服従を命じられるとともに、アッラーへの反抗心を禁じられたことについてもムスリムは知っています。そして、アッラーへの服従について僕達に明らかにされ、アッラーの諸命令を実行出来る力と意志を僕達に与えられ、反抗的な行動に対しては懲罰が与えられることもムスリムは知っています。

人間の意志はアッラーフ・タアーラーの意志に従属しています。しかしながら、人間の意志や選択に起因しない貧困や病気や不幸等のようなカダル(定命)に関して言えば、アッラーはこれを責めたり、これに対して人間を罰したりはせずに、不幸や貧困や病気などに対して、もしアッラーのカダルに忍耐し満足したならば、アッラーは絶大なる報酬をもって報いるのです。上述したこれらのことすべてをムスリムは信仰しなければなりません。

アッラーの信仰において最も偉大で、アッラーに最も近く、ジャンナで最も高い地位を占めるのは善行を行う者達で、かれらはアッラーを崇拝し、崇め、アッラーを見ているかのように恐れ、また見られまいと見られようとアッラーに対し反抗的にならない者達です。また、こういう人達は自分たちがどこにいようと、アッラーに見られていることを信じ、かれらの言行について何ひとつ隠しだてなどせず、アッラーの命令に従い反抗心を断ち切り、もし過ち(すなわちアッラーの命令に逆らうこと)を犯したならばアッラーにすぐに心からタウバ(改悛)して自らの過ちを後悔し、アッラーに赦しを求め二度と過ちを犯さない者達なのです。アッラーフ・タアーラーは次のようにおっしゃっています。

((إِنَّ اللّهَ مَعَ الَّذِينَ اتَّقَواْ وَّالَّذِينَ هُم مُّحْسِنُونَ))

本当にアッラーはタクワー(畏怖の念)のある者と善行をする者と共にいらっしゃいます。(Q16/128)

イスラームの教えの完璧さ アッラーフ・タアーラーはアル・クルアーンの中で次のようにおっしゃっています。

((الْيَوْمَ أَكْمَلْتُ لَكُمْ دِينَكُمْ وَأَتْمَمْتُ عَلَيْكُمْ نِعْمَتِي وَرَضِيتُ لَكُمُ الإِسْلاَمَ دِينًا))

本日われはあなたがたにあなたがたのディーン(教え)を完成させた。われのニウマ(恩寵)をあなたがたの上に完了し、あなたがたのためにイスラームをディーンとして撰んだ。(Q5/3)

また、アッラーフ・タアーラーは次のようにおっしゃっています。

((إِنَّ هَـذَا الْقُرْآنَ يِهْدِي لِلَّتِي هِيَ أَقْوَمُ وَيُبَشِّرُ الْمُؤْمِنِينَ الَّذِينَ يَعْمَلُونَ الصَّالِحَاتِ أَنَّ لَهُمْ أَجْرًا كَبِيرًا))

本当にこのアル・クルアーンは最適な方法で[人々を]導き、立派な行いをする信徒達には[アッラーからの]多大なアジュル(報奨)が授けられるというブシュラー(吉報)を伝えている。(Q17/9)

アッラーフ・タアーラーはアル・クルアーンについて次のようにおっしゃっています。

((وَيَوْمَ نَبْعَثُ فِي كُلِّ أُمَّةٍ شَهِيدًا عَلَيْهِم مِّنْ أَنفُسِهِمْ وَجِئْنَا بِكَ شَهِيدًا عَلَى هَـؤُلاء وَنَزَّلْنَا عَلَيْكَ الْكِتَابَ تِبْيَانًا لِّكُلِّ شَيْءٍ وَهُدًى وَرَحْمَةً وَبُشْرَى لِلْمُسْلِمِين))

すべての事象を解明するために、またムスリムにとってフダー(導き)とラフマ(慈悲)とブシュラー(吉報)として、われらはこのキターブ(啓典)をあなたに啓示した。(Q16/89)

また、次のようなハディースが伝えられています。

قال رسول الله : (( تركتكم على المحجة البيضاءليلها كنهارها لا يزيغ عنها إلا هلك))

使徒(ラスールッラーヒ、サッラッラーフ・アライヒ・ワ・サッラム)はおっしゃいました。『わたしは、昼間のような夜、破滅に至る者以外は迷わない真っ白な道にあなたがたを残しておく。』(サヒーフ)

次のようなハディースが伝えられています。

قال رسول الله : (( تركت فيكم ما إن تمسكتم به لن تضلوا أبدا كتاب الله و سنتي))

使徒(ラスールッラーヒ、サッラッラーフ・アライヒ・ワ・サッラム)はおっしゃいました。『わたしはアッラーからのキターブ(啓典)とわたしのスンナ(1)をあなたがたの[心の]中に銘じておいた。もしこれ[アル・クルアーンとスンナ]にしっかりつかんでいたならば、決して踏み迷うことはない。

アーヤの意味 最初のアーヤでは、アッラーフ・タアーラーはムスリムのディーン(教え)であるイスラームを完結され、ひとつの欠落もなく、補充をも必要としないことを伝えていらっしゃいます。あらゆる時代場所を問わず有効である教えであることも伝えていらっしゃいます。また、アッラーは完成された偉大で寛容な教えをもってムスリムに対してアッラーの恩寵を完結させたことも伝えていらっしゃいます。また、使徒達の封印であられる使徒(ラスールッラーヒ、サッラッラーフ・アライヒ・ワ・サッラム)の啓示とムスリムに敵対する者に対して、イスラームの普及とイスラームを信仰する者を援助することについても伝えられています。アッラーは人々にイスラームをディーヌ・ル・ハック(真理の教え)として選び、イスラーム以外の教えを誰からも受け入れることは決して出来ないということも伝えられています。

2つ目のアーヤの中で、偉大なるアル・クルアーンは人生における完成された指針で、アーヒラ(来世)とドゥンヤー(現世)の諸問題を治癒するディーヌ・ル・ハック(真理の教え)が解きあかされていることが伝えられています。アル・クルアーンに示されたもの以外には善はなく、また警告したもの以外には悪は存在していないことです。過去と現在と未来のすべての疑問や問題に関して公平で正しい解決方法はアル・クルアーン以外にはありません。これらの解決がアル・クルアーンに反しているものであればそれは無知であり不義なのです。

イルム(1)、アキーダ(信条)、政治、政体、司法、心理学、社会学、経済、刑法など人類が必要とするこれらすべての学問はアル・クルアーンとムハンマド、使徒(ラスールッラーヒ、サッラッラーフ・アライヒ・ワ・サッラム)を通じて、ハディースの中ですべて解明されています。アッラーフ・タアーラーが上述のアーヤの中で《ティブヤーナン・リクッリ・シャィイン(すべての事象を解明するために)》と伝えられているように。次章ではイスラームの教えの完璧さとこの教えの方法論について、それぞれ項目をもうけて簡潔に記したいと思います。

 

 














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2004年 アラブ イスラーム学院