3.五柱
[2]第2の柱:サラー(礼拝)
サラーの意義 頭脳明晰な読者よ、イスラームの第2の柱はサラーです。昼間と夜間とに行われる1日5回のサラーはアッラーとムスリムとの関係をつなぐためにアッラーフ・タアーラーが定められたものです。サラーを通してムスリムはアッラーに助けを求め祈ります。サラーを定められたのはまたサラーを通して忌まわしい行為や禁じられた行為を絶つためです。その結果、精神的肉体的安らぎからドゥンヤー(現世)とアーヒラ(来世)における幸福を得ることができるのです。
ムスリムはサラーのために、身体や衣服やサラーをする場所を清浄(1)に保っておかなければなりません。アッラーがムスリムに定められた方法でムスリムは、物質的汚れから身体を清浄にするためにまた精神的汚れから心を清浄にするために、きれいな水で陰部を含めた一定の体の部位の汚れを落とさなければなりません。
サラーはディーン(教え)の柱でふたつのシャハーダ(2)に続いて最も重要な柱です。ムスリムは成人になったときから死ぬまでサラーを守らなければなりません。サラーに慣れるよう家族は子供達に7歳になったらサラーを命じなければなりません。アッラーフ・タアーラーは次のようにおっしゃっています。
((فَإِذَا قَضَيْتُمُ الصَّلاَةَ فَاذْكُرُواْ اللّهَ قِيَامًا وَقُعُودًا وَعَلَى جُنُوبِكُمْ فَإِذَا اطْمَأْنَنتُمْ فَأَقِيمُواْ الصَّلاَةَ إِنَّ الصَّلاَةَ كَانَتْ عَلَى الْمُؤْمِنِينَ كِتَابًا مَّوْقُوتًا))
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サラー(礼拝)は時刻が既に信徒らに定めてある(Q4/103) |
((وَمَا أُمِرُوا إِلَّا لِيَعْبُدُوا اللَّهَ مُخْلِصِينَ لَهُ الدِّينَ حُنَفَاء وَيُقِيمُوا الصَّلَاةَ وَيُؤْتُوا الزَّكَاةَ وَذَلِكَ دِينُ الْقَيِّمَة))
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かれらが命じられたことは、ハニーフ(純正な教えの徒)として、アッラーの教えを誠実に[遵守し]アッラーを崇拝し、サラー(礼拝)を挙行し、ザカー(浄財)を供出するだけだ。これこそディーヌ・ル・カィイマ(真正の教え)である。(Q98/5) |
アーヤの意味 アッラーフ・タアーラーは最初のアーヤではサラーは信徒にとってはファルド(義務)であるということと、定められた時間内に行われなければならないということが述べられています。第2のアーヤではアッラーフ・アッザ・ワ・ジャッラ(1)が人々に命じかつ人々を創造なされた所以とはアッラーだけを崇拝しイバーダ(行)を誠実に守ることで、それはサラーを挙行しまたザカーを権利者に供出するこであると述べられています。
恐怖や病気の場合ですらすべての場合にわたってサラーを行うことはムスリムにとって義務なのです。立ってあるいは座ってまたは寝て各自できる範囲でサラーをあげればよいのです。それでも出来ない場合は目あるいは心でサラーの仕種(しぐさ)で表現するだけでもよいのです。使徒(ラスールッラーヒ、サッラッラーフ・アライヒ・ワ・サッラム)はサラーを怠る者は男性であろうと女性であろうとムスリムではないといって、次のようなハディースが伝えられています。
قال رسول الله : (( العهد الذي بيننا و بينهم الصلاة فمن تركها فقد كفر ))
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使徒(ラスールッラーヒ、サッラッラーフ・アライヒ・ワ・サッラム)はおっしゃいました。『われわれと彼らとの間の約束はサラーである。これを怠った者は背信の徒である。』(サヒーフ(1)) |
1日5回のサラー サラート・ル・ファジュル(夜明けの礼拝)、サラートッズフル(昼の礼拝)、サラート・ル・アスル(午後の礼拝)、サラート・ル・マグリブ(夕方の礼拝)、サラート・ル・イシャー(夜の礼拝)の1日5回義務のサラーがあります(2)。
ファジュルの時刻は東方の空に朝の光がさし始まる時刻で、日の出をもってファジュルの時間帯は終わります。ぎりぎりまで延ばすことは許されていません。ズフルの時刻は太陽が中天を過ぎた時に始まり物のかげが物と同じになった時をもって終わります。アスルの時刻はズフルの時間帯が終わったときを始まりとし、物の影が倍になるまでで、ぎりぎりまで延ばすことは出来ません。太陽が白く見える限りサラーをすることができます。マグリブは日没と同時に始まり、とっぷり日が沈むまでです。ぎりぎりまで延ばすことはできません。イシャーの時刻はマグリブの時間帯が終わった直後に始まり夜の最後までです。それ以後にならないようにしなければなりません。
もし、サラーの時刻を意志に反してなんの法的理由なくして逃してしまったとしたら、それは大変罪深く、アッラーにタウバ(改悛)の意を示し、再び繰り返さないようにすることが非常に重要です。アッラーフ・タアーラーは次のようにおっしゃっています。
((فَوَيْلٌ لِّلْمُصَلِّينَ 4 الَّذِينَ هُمْ عَن صَلَاتِهِمْ سَاهُونَ))
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かようにサラー(礼拝)をする者達に災いあれ。*うっかりしてサラーに遅れたり逃したりする礼拝者にこそ[災いあれ]。(Q107/4−5) |
サラーの規定 サラーを正しくあげるのには下記に述べる規定(アフカーム)に従ってサラーをあげなければなりません。
(a)タハーラ(清浄)
サラーに入る前に身心ともに清浄でなければなりません。まず、陰部をきれいにすることから始めます。これが終わったならば、下記に示すようにウドゥー(沐浴)をしなければなりません。
ウドゥー(沐浴) 下記にその方法を箇条書きにしておいたので実際にやってみましょう(1)。
(i) |
タハーラをするということを心のなかでその意志(ニーヤ)を立てます。決して口で唱えることではありません。なぜならアッラーはそのことについてよく知っていらっしゃるからです。使徒(ラスールッラーヒ、サッラッラーフ・アライヒ・ワ・サッラム)は口に出して唱えることはなされませんでした。 |
(ii) |
《ビスミッラーヒッラフマーニッラヒーム(慈悲あまねき慈悲深きアッラーのみ名において)》と1回唱えます。 |
(iii) |
両手で指の間も含めて手を手首までよくこすって3回洗います。 |
(iv) |
右手で水を受けて口を3回ゆすぎます(2)。 |
(v) |
右手で水を受けて鼻に水を鼻孔まで通し詰まっていたほこりなどを洗い流し出します。これを3回繰り返します。 |
(vi) |
両手で顔のすべてを3回洗います。 |
(vii) |
両腕を肘まで3回洗いますが、始めるときは右腕から左手をつかって洗い始めます。 |
(viii) |
両手で前頭部から後頭部まで頭の全域をなで、次に後頭部から 前頭部まで1回なでます。 |
(ix) |
頭をなでたその両手で両耳の内側と外側を1回撫でます。 |
(x) |
最後に、踝(くるぶし)を含めた両足を指の間も含め3回洗います。やはり、右足から始めます。 |
タハーラの後大小あるいはガスがでた場合や寝てしまったりあるいは失神してしまった場合は、サラーをするのであればウドゥーをやり直さなければなりません。
グスル(全身沐浴) 夢精あるいは性交によって精液が出たようなジュヌブ(大不浄)の状態の場合は、男女に関わらずグスル(全身沐浴)をして不浄を洗い清めなければなりません。女性は月経(ハイド)や分娩(ニファース)すなわち出産が終わったならば、身体全体をグスルして身を浄めなければなりません。このような状態の場合女性はサラーをしてはならないからです。タハーラになるまで女性はサラーをする義務がないからです。月経や出産のあった日の過去のサラーはアッラーは軽減して免除して下さっているのです。男性同様その他のイバーダート(行)においては、月経や出産の状態であっても免除はされません。
タヤンムム 水がなかったり病気、あるいは旅行中に水を使用することが出来ないような場合はタヤンムムと呼ばれる簡易沐浴があります。
(i) |
まず、心の中でタハーラ(清浄)をすることの意志(ニーヤ)を立てます。 |
(ii) |
次にアッラーのみ名を唱えます。 |
(iii) |
きれいな乾いた土の上を両手で手のひらを下にして1回触れます。 |
(iv) |
その両手で顔を撫でます。 |
(v) |
同様に右手の手の平で左手の甲を撫でます。 |
これをもってタハーラを終えることができます。
月経や出産後にある者や大不浄の状態にある者でも、水がなかったり水の使用をさけたいときにタヤンムムを行います。
(b)サラーの方法
ファジュル(1) ファジュルは男性女性に関わらず2ラクア(2)のサラーをあげます。ここで ファジュルを例にとってサラーの方法について述べたいと思います。これは他のサラーの基本となります。
(i) |
まずキブラ(3)即ちマッカのカーバ神殿の方角に向かって立ちます。この立った姿勢をキヤームと呼びます。また、マッカの方向に向くことをイスティクバール・ル・キブラ単にイスティクバールと呼びます。 |
(ii) |
心の中でサラーのニーヤ(意志)を立てます。決して口に出してはなりません。 |
(iii) |
両手を両肩上まであげ次の言葉(ズィクル)を唱えます。 |
「アッラフ・アクバル」と唱え終わったら手を降ろします。このとき手は右手を左手の上に重ねて胸とへその間におきます。これをタクビーラト・リフティターフ(サラー開始のタクビーラ)単にタクビーラと呼んでいます。このタクビーラはタクビーラト・ル・イフラームとも呼ばれ、このタクビーラをもってサラーに入ったことを示しサラー以外の動作をしないことを意味します。次に下記のドアーを声を出さずに唱えます。
سبحانك اللهم و بحمد ك و تبارك اسمك و تعالى جدك و لا إله غيرك
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スブハーナカッラフンマ ワ・ビハムディク、 ワ・タバーラカスムク、ワ・タアーラー ジャッドゥク、 ワ・ラー・イラーハ・ガイルク
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アッラーに栄光あれ。アッラーよ。あなたを讃えん。あなたのみ名に祝福あれ。あなたの威厳が高められよ。あなた以外にイラー(崇拝の対象)は存在せず。 |
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(iv) |
次に、『スーラト・ル・ファーティハ(開扉章)(2)』を唱えますが、その前に下記の言葉を声を出さずに唱えます。 |
أعوذ بالله من الشيطان الرجيم
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アウーズ ビッラーヒ ミナッシャイターニッラジーム
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わたしはアッラーに呪われたシャイターン(悪魔)からのご加護を求めます。 |
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次に下記の『スーラトゥ・ル・ファーティハ』を唱えますが、必ず唱えなければサラーは無効になります(1)。また、可能な限りアラビア語で読まなければなりません(2)。ファジュルのサラーの場合は声を出して読みます。
بسم الله الرحمن الرحيم
((الْحَمْدُ للّهِ رَبِّ الْعَالَمِينَ 2 الرَّحْمـنِ الرَّحِيمِ 3 مَـلِكِ يَوْمِ الدِّينِ 4 إِيَّاكَ نَعْبُدُ وإِيَّاكَ نَسْتَعِينُ 5 اهدِنَــــا الصِّرَاطَ المُستَقِيمَ 6 صِرَاطَ الَّذِينَ أَنعَمتَ عَلَيهِمْ غَيرِ المَغضُوبِ عَلَيهِمْ وَلاَ الضَّالِّينَ 7))
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(1) |
ビスミッラーヒッラフマーニッラヒーム |
(2) |
アル・ハムドゥ リッラーヒ ラッビ・ル・アーラミーン |
(3) |
アッラフマーニッラヒーム |
(4) |
マーリキ ヤウミッディーン |
(5) |
イーヤーカ ナーブドゥ ワ・イーヤーカ ナスタイーン |
(6) |
イフディナッスィラータ・ル・ムスタキーム |
(7) |
スィラータッラズィーナ アンアムタ アライヒム ガイリ・ル・マグドゥービ アライヒム ワ・ラッダーッリーン(1) |
(1)慈悲あまねき慈悲深きアッラーのみ名において。(2)万有の主アッラーに讃えあれ。(3)慈悲あまねき慈悲深きお方。(4)最後の審判の日の主宰者。(5)われらはあなただけを崇拝し、あなたにのみ助けを求めます。(6)われらを正しい道に導きたまえ。(7)怒りをかった者たちでもなく、踏み迷った者たちでもない、あなたが恵み与えた者たちの道。
(v) |
アル・クルアーンの中から短めのスーラか数アーヤを唱えます。 |
(vi) |
「アッラーフ・アクバル」と唱えて腰をまげます。このとき頭と背が地面と平行な状態になるまでかがめます。この姿勢をルクーといいます。このとき両手の内は膝にしっかりと当てたまま下記の言葉を声を出さずに3回唱えます。 |
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スブハーナ・ラッビヤ・ル・アズィーム
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偉大なる我が主を賛美す。 |
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(vii) |
下記の言葉をいいながら頭をあげ、もとのキヤーム(立礼)の姿勢に戻ります。 |
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サミアッラーフ・リマン・ハミダ
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アッラーは讃えた者を聞きたもう。 |
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このとき立って下記の言葉を唱えます。
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ラッバナー・ワ・ラカ・ル・ハムドゥ
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我らの主よ、あなたにこそ讃えあれ。 |
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(viii) |
次に「アッラーフ・アクバル」といって地面にサジュダ(平伏)します。このとき両足の指先と両膝と両手そして額と鼻が地面についていなければなりません。そして平伏したまま、下記の言葉を声を出さずに3回唱えます。 |
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スブハーナ・ラッビヤ・ル・アーラー
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至高なる我が主を賛美す。 |
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(ix) |
そして次に「アッラーフ・アクバル」と唱えて座わります。座ったまま、下記の言葉を声を出さずに唱えます。 |
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ラッビグ・フィル・リー
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我が主よ、わたしを赦したまえ。 |
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(x) |
そして「アッラーフ・アクバル」と唱えてもう一度サジュダして「スブハーナ・ラッビヤ・ル・アーラー(至高なる我が主を賛美す)」と3回唱えます。 |
これで最初のラクアが終わりますが、2回目のラクアにはいる場合、「アッラーフ・アクバル」と唱えながらもとのキヤームの姿勢に戻り2回目のラクアに入ります。2回目のラクアに入ったならば、『スーラトゥ・ル・ファーティハ』を唱え、最初のラクアと同じ動作を続けます。
(xi) |
2回目のラクアが終わったならば、座ったまま次の言葉を唱えます。 |
التحيات لله و الصلوات و الطيبات السلام عليك أيها النبي و رحمة الله و بركاته السلام علينا و على عباد الله الصالحين أشهد أن لا إله إلا الله و أشهد أن محمدا عبده و رسوله
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アッタヒーヤート・リッラー、ワッサラワート・ワッタィイバート、アッサラーム・アライカ・アイユハンナビーユ・ワ・ラフマトゥッラーヒ・ワ・バラカート、アッサラーム・アライナー・ワ・アラー・イバーディッラーヒッサーリヒーン。アシュハド・アッラー・イラーハ・イッラッラー、ワ・アシュハド・アンナ・ムハンマダン・アブドゥフ・ワ・ラスール。
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アッラーにご挨拶いたします。5回の義務礼拝を怠ることなく、アッラーを讃えます。平安あれ、預言者よ、アッラーの慈悲と祝福あれ。われらとアッラーの敬虔なる僕に平安あれ。わたしはアッラー以外に崇拝すべきものがないことを証言いたします。また、ムハンマドはその僕で使徒であることも証言いたします。 |
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اللهم صل على محمد و على آل محمد كما صليت على إبراهيم و على آل إبراهيم و بارك على محمد و على آل محمد كما باركت على إبراهيم و على آل إبراهيم في العالمين إنك حميد مجيد
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アッラーフンマ・サッリ・アラー・ムハンマディン・ワ・アラー・アーリ・ムハンマド、カマー・サッラィタ・アラー・イブラーヒーマ・ワ・アラー・アーリ・イブラーヒーム。インナカ・ハミードゥッマジード(1)。ワ・バーリク・アラー・ムハンマディン・ワ・アラー・アーリ・ムハンマド、カマー・バーラクタ・アラー・イブラーヒーマ・ワ・アラー・アーリ・イブラーヒーム。インナカ・ハミードゥッマジード。
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おおアッラーよ、ムハンマドとその一族に至福あれ、イブラーヒームとその一族を至福したように。あなたこそ賛美と栄光の[主]であられる。また、ムハンマドとその一族に祝福あれ、イブラーヒームとその一族を祝福したように。あなたこそ賛美と栄光の[主]であられる。 |
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(xii) |
最後に、まず顔を右に向けて「アッサーラーム・アライクム・ワ・ラハマトゥッラー」と唱えてから、次に顔を左に向けて「アッサーラーム・アライクム・ワ・ラハマトゥッラー」と唱えます。
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このようにしてファジュルのサラーを終えます。
その他のサラー ズフル、アスル、イシャーは4ラクアで最初の2ラクアはファジュルのサラーの場合と同じように行ないます。2ラクア目の最後にタシャッフドを行ってから「アッラーフ・アクバル」と唱えながらもとのキヤームの姿勢に戻ります。そして最初のラクアと同じようにサラーをさらに2ラクア続けます。最後に座ったままタシャッフドをしたあと、預言者への賛辞を付け加えて、ファジュルの場合と同じようにサラームを唱えてサラーを終えます。
マグリブは3ラクア行います。最初の2ラクアは既に述べたようにサラーを行います。2ラクアの最後でズフルの場合と同じようにサラームはしないでタシャッフドだけを行ってからキヤームの姿勢に戻って3ラクア目に入ります。3ラクア目も前のラクアと同じように行います。この3ラクア目の最後に座ったままタシャッフドと預言者への賛辞を付け加えてから顔を最初に右に向けてそして次に左に向けてサラームを唱えてサラーを終えます。
男性はこれらの5つのファルド(義務)のサラーをマスジド(モスク)でイマームの統率のもとで集団で行います。イマームは一番アル・クルアーンの読誦が上手であること、サラーについてよく知っていること、ディーンにおいてよく通じていることなどが条件となっています。サラート・ル・ファジュルではルクーの前にイマームは立ったままの姿勢でアル・クルーアンを読誦します。マグリブとイシャーの各サラーの最初の2ラクアでアル・クルーンを読誦します(1)が、サラー参列者は傾聴します。女性は各自家でサラーを挙げ、そのとき両手と両足まですべての体を覆います。なぜなら顔以外は第三者がすべて顔をそらす部分だからです。男性から覆い隠すよう命じられています。誘惑となるからです。もし女性がマスジドでサラーをあげたければ全身を覆い隠し、かつ香水をつけずにという条件のもとでならサラーを挙げることができます。男性を誘惑したりあるいは誘惑されたりしないように男性の後ろでサラーを挙げる限りにおいてということです。
ムスリムはキヤーム(立礼)やルクー(屈伸礼)、スジュード(平伏)にさいしアッラーに対し謙虚さと服従心をもって、心がアッラーと通いゆとりをもってアッラーにサラーをあげなければなりません。急いだり悪戯(いたずら)をしたり目を空に向けたり、あるいはアル・クルアーンやサラーのズィクル(文言)以外を唱えたりして場にそぐわない行為をしてはなりません(2)。なぜならアッラーフ・タアーラーはズィクルすることをもってサラーをあげることを命じられているからです。
金曜日(1)お昼過ぎムスリム達は2ラクアのサラーをマスジドで集団であげます(2)。イマーム(導師)はファジュルの場合と同じように声を出してアル・ファーティハの他にアル・クルアーンの中のいくつかのアーヤを読んでサラーをあげます。サラーの前に2つの説教を行い、ムスリムを諭し教えの重要性を説きます。男性はイマームとともにこのサラーに参加する義務があります。このサラーは普段のズフルのサラーに相当します(3)。
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